Twitterで集められたビットコインの送金が確認される、ミキシングサービスを経由か

先週、水曜日に起きたTwitterアカウントのハッキングで集められたビットコインの送金が確認された。ハッカーが利用した「bc1qxy2kgdygjrsqtzq2n0yrf2493p83kkfjhx0wlh」のアドレスには一時12.8BTCが集められたが、現在は別のアドレスに移されほぼ空の状態だ。

ブロックチェーン上のトランザクションを分析・解析するEllipticは、ビットコインはWasabiウォレットに送金されたとみている。Wasabiウォレットにはトランザクションのミキシングサービスが備わっており、ハッカーはミキシングサービスを利用したと推測される。
ミキシングサービスは複数のユーザーのビットコインを混ぜ合わせることで、取引履歴から個人を割り出すことを難しくするもので、これを利用することでビットコインの匿名性を高めることができる。
ビットコインは匿名性がある暗号資産(仮想通貨)だが、完全な匿名ではなくトランザクション履歴やIPアドレスから個人の特定が可能だと考えられている。この匿名性を高めるためにミキシングサービスやTorなどの匿名ネットワークが使われる。
WasabiウォレットにはCoinJoinと呼ばれるミキシングサービスがオプションとして利用することができる。ハッカーはすでにすべてのビットコインをミキシング済みだと想定されており追跡は難しくなったようだ。
Twitter社は先週のハッキング事件後の公式声明で、狙われたアカウントはビル・ゲイツ氏やバラク・オバマ元大統領を含む130アカウントだと発表した。Twitter社は自社システムにアクセスできる内部犯の可能性もあるとみている。