対円でアセトラ上辺を試すBTC 円安進みチャートに歪み

22日のビットコイン(BTC)対円相場は228,965円(4.66%)高の5,137,958円と反発。対ドルでは、今月3日ぶりに43,000ドル(≒521万円)にタッチした。
週明けから米中銀関係者からインフレ抑制に向けたタカ派的な発言が相次ぐ中、マレイシア政府の暗号資産(仮想通貨)合法化の提案や、ウォール街の米大手銀行としては初となる、ゴールドマン・サックスのビットコインオプション購入といった報道に支えられると、Terra創業者のド・クォン氏が、ステーブルコイン発行の準備金として30億ドル相当のBTC購入をツイッタースペースで仄めかすと、相場は昨日の東京時間に490万円から520万円まで一段高を演じた。
一方、対ドルで節目43,000ドルとなる同水準で相場の上値は抑えられ、その後も500万円を維持して推移するも、高値で揉み合う展開に終始した。


BTCの対円は、1月から続く中期アセンディングトライアングルの上辺を試す動きとなっており、チャート上では上方ブレイクアウトが期待される雰囲気ではあるが、BTCの価格形成を主導する対ドル相場では、同アセトラの上辺は45,000ドルとなっており、今朝方のレートでは545万円あたりに相当する。円安ドル高が急速に進んだことでBTC対円と対ドル相場のチャートに歪みができており、ブレイクアウトを期待するにはやや時期尚早と言えよう。
とは言え、テクニカル的にも業界動向的にも相場のムードは改善しつつあり、45,000ドルを試す余地はありそうだ。本日は国際決済銀行(BIS)のイノベーションサミットが開催され、パウエルFRB議長やラガルドECB総裁が参加する。その他、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁がブルームバーグのイベントに登場する予定となっており、各国・地域中銀関係者の発言に注意したい。先週も指摘したが、BTC相場のアク抜けは45,000ドル、すなわち545万円の上抜けに成功してからだろう。


