やはり上げ止まったビットコイン この先、FOMC以外の注目点とは

16日のビットコイン(BTC)対円相場は22,954円(0.44%)安の5,240,469円と小幅反落。テクニカル的な節目が密集する48,000ドル水準(≒526.6万円)周辺で相場は下げ渋る格好となった。
東京時間のこの日の相場は、48,000ドル乗せの目標達成感から売りが入ったが、517万円で押し目買いが入り下に往って来いで底堅く推移。しかし、前日高値の530万円で上値を抑えられると、米株の下落を受け反落。その後、米株が切り返しBTCも下げ幅を奪回するも、戻り売りが入り再び反落し、米市場の引け後には一時東京時間の安値を割り込む場面もあった。一方、今朝方の相場は、4時間足ボリンジャーバンドのセンターラインで押し目買いが入り、下げ幅を縮小。結局この日の相場は4時間足の200本移動平均線(≒523.5万円)を挟み込む展開に終始した。

フィラデルフィア連銀製造業景気指数や米小売売上高が予想を上回る結果となったが、米国の景気減速に対する懸念は払拭されず、先週からのリスクオフムードはなかなか好転しない。幸い、金(ゴールド)ほど金利動向に敏感でないBTCは、節目の48,000ドルを巡り底堅さを印象付ける推移となっている。
しかし、前回指摘の通り、相場は4時間足の200本移動平均線や、日足13、21、34日線が密集するエリアで上値を重くしており、来週に迫る米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に同エリアを上抜けできるかはあまり自信がない。この先のBTCは様子見で横ばいか、警戒感からジリ安の展開となりやすいと想定している。
ただ、テクニカルやネットワークのファンダメンタルズに関しては、この先注目点が二つある。一つ目は、55日線が200日線でゴールデンクロス寸前であることで(第2図)、これまで55日線や89日線が200日線を上回ると相場は長期的な上昇トレンドに入っていた。二つ目は、22日のイラン・マイニング電力供給停止令の廃止があり、これがハッシュレート回復に貢献するか期待される。





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bitbank Report 2021/09/17:やはり上げ止まったビットコイン この先、FOMC以外の注目点とは