イベント前で動意に欠けるビットコイン トウバ出現も底堅く

26日のビットコイン(BTC)対円相場は5,928円(0.18%)高の3,362,201円とほぼ変わらず。テクニカル的に更なる下値リスクが懸念される一方、決定的な弱材料にも乏しく、本日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見を前に、直近の相場は方向感を示せずにいる。
前日のBTC相場は上値を試す展開を演じるも、21日に下方ブレイクした三角持ち合いの下辺で跳ね返され反落。昨日もNY市場まで概ね上値の重い展開が続き、一時320万円まで押し、対ドルでは節目31,000ドルを割り込んだが、外為市場での広範なドル売りが相場の支えとなり同水準から切り返すと、今朝方にはプラス圏に浮上し340万円まで戻す場面もあった。

2度目の三角持ち合い下辺トライに失敗し、前日は弱気シグナルのトウバ(上ヒゲの長い寄り引き同時線)が出現したが、昨日は意外にも底堅い推移となった。ただ、相場は日足終値ベースで横ばいとなっているものの、1時間足では弱気のパターンとされる上昇ウェッジの完成も指摘され、テクニカル的に短期的な弱気観測は依然として拭えない(第2図)。

上述の通り、本日はFOMCとパウエルFRB議長の記者会見が予定されている。FOMCでは現行の金融緩和策継続が予想され、良くも悪くもサプライズはあまり期待できないだろう。年内のテーパリング議論開始について強く否定的な姿勢が確認されれば、BTCにとって長期的にプラスなものの、テクニカル的に短期的な弱気相場が示唆される中、今回のFOMCが相場復調の切っ掛けとなるかにはあまり自信がない。
引き続き、相場が足元のレンジをブレイクする方向を見極めるのが無難だろう。





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bitbank Report 2021/01/27:イベント前で動意に欠けるビットコイン トウバ出現も底堅く