ビットコイン対円でも最高値更新 塩漬けビットコインの利食い入るか

17日のビットコイン(BTC)対円相場は145,124円(6.58%)高の2,350,145円と6日続伸。16日に対ドルで史上最高値を更新し初めて21,000ドル台に突入したBTCはこの日、対円でも史上最高値の240万円を更新した。
この日のBTC対円は、オセアニア時間からNY時間の中盤まで買い一色の相場で、一時は前日比約26万円(11.76%)高と2017年12月7日につけた最高値の240万円を6万円ほど上回る場面もあった。上昇の背景はもっぱら、2万ドル突破という3年越しの壮大な返り咲きによるご祝儀買いがある。加えて、この日はNY商品取引所のドルインデックスが下げ一本調子となり、2018年4月20日ぶりに90割れとなったこともBTC相場の上昇に拍車を掛けた。
足元の相場は、対ドルで23,800万ドル周辺、対円では244万円周辺でレジスタンスを確認した格好で、NY終盤にかけてやや売られるも230万円で切り返し、再び240万円乗せをうかがう展開となっている。

米連邦準備理事会(FRB)による資産購入額拡大やツイストオペ(購入する国債年限の調整)の有無が注目された今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)だが、最大雇用と物価安定目標達成に向け顕著な進展があるまでは現行の量的緩和を継続するという結果となった。ただ、これは月1,200億ドルの資産購入を当面継続するということで、量的緩和の長期化を示唆し、実質ゼロ金利維持と合わせて、今年のリスクアセットの相場を支えた金余りの状態が続くと期待される。
この他、本日は米つなぎ予算期限を迎えるが、マコネル共和党上院院内総務はつなぎ予算をさらに延長させる可能性に触れ、今週末にも合意に向けた作業が必要としている。そのため、通常、週末のBTCは薄商いとなりやすく相場変動も落ち着く傾向があるが、今週末は追加経済対策関連のヘッドラインに反応する可能性がある。週明けに「今週は今年最後の勝負どころ」と指摘したが、米つなぎ予算期限がずれ込めば、来週の相場も動きやすい状況が続こう。
しかし、短期的な過熱感もあるため、目先の相場は値固めする水準を探る展開が濃厚と指摘される。また、相場が史上最高値を更新したことで、2017年の高値で掴んだ投資家層の利食いも入りやすいだろうと思われ、一旦強く押してもおかしくないだろう。中長期の先高感は維持しつつ、20,000ドル〜20,800ドル水準(≒206.4万円〜214.6万円)を短期的なサポートエリアと見ている。






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bitbank Report 2020/12/17:ビットコイン対円でも最高値更新 塩漬けビットコインの利食い入るか