ビットコイン月足は大幅反発 過去のパターンは値幅調整を示唆

4月のビットコイン(BTC)対円相場は前月比23.49万円高(+ 33.98%)の92.6万円と、2月終値(92.4万円)を回復し、3月の下げ幅をかき消し大幅反発した(第1、2図)。4月上旬の相場は、ビットコインキャッシュ(BCC)とビットコインSV(BSV)の半減期を控え70万円から80万円周辺までジリジリと値を戻した一方、イベント通過後に両ネットワークのハッシュレートが激減したことが警戒感を誘い、BTC相場はジリ安に転じた。中旬にかけては、BCCとBSVのハッシュレートは下げ止まり、BTCのハッシュレートが堅調に推移すると、節目の70万円で押し目買いが入り反発。その後、ブルームバーグが、BTCがデジタルゴールドとしての地位を確立しつつあるとポジティブなレポートを発行したことを切っ掛けに買いが入り、80万円台を回復。半減期が間近(5月12日予定)に迫り根強い買い支えが続き、29日に相場は急伸し200日移動平均線(86.9万円)を上抜け、翌30日には2月26日ぶりに心理的節目の100万円にタッチした。足元では、目標達成感やRSIが「買われすぎ」水準となる70%を超えたことで利確売りに押され、30日の相場は上に往って来いとなった。
ブルームバーグのレポートが影響したか、29日発表の米GDP速報値(20年1月〜3月分)が前期比-4.8%と11年ぶりにマイナス成長に振れ景気後退が示唆されたことも、BTC相場の支援材料になった模様だ。市場では、第二四半期には成長率が-40%まで落ち込むとの予想もあり、この先もある程度逃避マネーの流入が期待される一方、BTCは目先の半減期に注意が必要だろう。先月の派生銘柄の半減期の際とは異なり、現状のBTC相場は3月安値から100%ほど戻している上、4月には検索ワード「bitcoin halving」がGoogle Trendで上昇していたことに鑑みるに、BTCの半減期は織り込まれている可能性があり、セル・ザ・ファクトが入る可能性もあると指摘される。また、第2図からもわかるように、過去8年間で4月に相場が30%以上急伸した後は値幅調整が2ヶ月程続く傾向が見られた。
上述の通り、足元では相場に過熱感があり、節目の90万円や200日線の走る87万円周辺がサポートとして機能するかに注目している。特大イベントを目前に相場が強く押しているため、若干、手控え傾向が強くなることも指摘され、相場が反発しても半減期までに直近高値(100.9万円)の更新は厳しいと見ている。













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bitbank Daily 2020/05/01:ビットコイン月足は大幅反発 過去のパターンは値幅調整を示唆