米CPI上振れも底堅いBTC 円安とETF需要が下支えに

13日のビットコイン(BTC)対円はほぼ横ばい。相場は前日の終値で50,000ドル水準(≒753.2万円)に肉薄すると、この日の東京時間には節目の水準を挟み込み、欧州時間まで様子見ムードが広がった。一方、米国時間に差し掛かると、1月の米消費者物価指数(CPI)の発表直前から警戒感が強まり、相場はやや上値を重くした。米CPIは前年比で3.1%の上昇となり、12月の+3.4%からは伸びが鈍化したものの、市場予想の+2.9%を上回り、米債利回りとドルが急騰、金(ゴールド)と米株は急落し、BTC相場にも重石となった。しかし、BTCは一時730万円を割り込むも、この日算出された9日時点の米国の現物ビットコインETFへの純流入額が約1カ月ぶりに4億ドルを超えた他、売買代金も復調したことが好感され、その後は速やかに下げ幅を解消した。


本日のBTCは上値が重くも底堅い展開が続くか。米CPIは総合のみならずコア指数も市場予想比で上振れ、前月比でも総合とコアの双方で12月から伸びが加速した。これを受けて市場の早期利下げ観測は後退したが、BTCは米国でのETF需要の改善が続き、下値を支えられている格好だ。また、米債利回りが急騰したことで、ドル円相場も150円に乗せており、ドル高円安が円建てBTC相場の支えとなっている。米国で上場している現物ビットコインETFの運用資産残高(AUM)は、今月5日を機に増加傾向が続いており、日によっては1日でマイニングされるBTCの量(約900BTC=67億円≒4,457万ドル)を超える資金の流入さえ確認されている。ただ、こうしたETFのフローがCPIの結果に影響される可能性もあり、13日からのフローの変化には注目しておきたい。



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bitbank Report 2024/02/14:米CPI上振れも底堅いBTC 円安とETF需要が下支えに