BTCは先週安値でサポート確認 FRB高官の姿勢変化に注目

6日のビットコイン(BTC)対円は上下に振れるも、終値は前日からほぼ変わらずだった。神田財務官の朝方の円安牽制発言によるドル円相場の反落を受け、東京時間の円建てBTC相場はジリ安で380万円割れを伺う展開。その後も米指標や要人発言を控え上値の重い展開が続くと、8月の全米供給管理協会(ISM)のサービス業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想比で上振れ、相場は下げ足を速めた。しかし、BTCドルが先週安値25,300ドル絡みで反発すると、BTC円も376万円で切り返し、一時は385万円付近まで反発。その後は上げ幅を縮小するも、米地区連銀経済報告(ベージュブック)で消費、雇用、物価上昇のスローダウンが多くの地域で示されたこともあり、ジリ高で380万円を回復した。


本日のBTC相場は小締まる展開が見込まれる。火曜日のメスター米クリーブランド連銀総裁に続き、昨日はコリンズ米ボストン連銀総裁も、必要であれば追加利上げを辞さないという既定路線を維持しつつ、「我慢強く」、「慎重に」政策判断を決定するとタカ派的なトーンを一段緩めた。昨日のISMサービス業PMIの上振れは市場にとっても予想外ではあったが、米雇用統計やベージューブックの内容を総合的に鑑みれば、こうした慎重姿勢への傾斜が起きてもおかしくないだろう。本日は従来から利上げ停止を支持してきた米フィラデルフィア連銀ハーカー総裁の発言に注目したい。チャート上では、BTCドルは先週安値や2月高値周辺のサポートを確認した格好で、本日は若干の反動も期待できるか。



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bitbank Report 2023/09/07:BTCは先週安値でサポート確認 FRB高官の姿勢変化に注目