米指標軒並み上振れでBTCに重石 本日はドル円相場の動きにも注意

27日のビットコイン(BTC)対円は4日続落し、先月20日ぶりに終値で410万円を割り込んだ。今一つ手掛かりに欠ける米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、東京時間のこの日のBTCには買い戻しが入った他、一部アルトコインの上昇も追い風となり、相場は一時416万円を回復した。この日開催された欧州中央銀行(ECB)理事会では、予想通り25ベーシスポイント(bp)利上げが決定され、次回9月会合は「データ次第」と金利を据え置く可能性も示されたが、その後発表された一連の米経済指標が強めに出たことでBTCは反落。更に、日銀が市場の動きに応じて長期金利上限の超過を容認する可能性が浮上していると日経電子版が報じると、ドル円相場が急落し、円建てBTC相場の重石となった。


FOMC後の記者会見でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、FRBメンバーは景気後退を予想していないと発言した矢先、昨日は第二・四半期国内総生産(GDP)速報値が前期比2.4%上昇し(市場予想:1.8%)、新規失業保険申請件数も前週比で7,000件減少した。一方、第二・四半期の個人消費支出(PCE)価格指数の速報値は、第一・四半期の4.1%から2.6%に鈍化、同コア指数も下振れとなっており、今夜発表される6月のPCE価格指数もインフレ抑制傾向を示す結果が期待される。他方、本日の日銀政策決定会合では上述の通り、長期金利上限の超過を容認する可能性がある他、米PCE価格指数が下振れとなればドル円相場には重石となることが指摘され、円建てBTCには向かい風となろう。



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bitbank Report 2023/07/28:米指標軒並み上振れでBTCに重石 本日はドル円相場の動きにも注意