警戒ムード台頭でBTC続落 2.3万ドル割れ試すか

2月28日のビットコイン(BTC)対円は2日続落し、週末の上げ幅を解消した。東京時間のこの日の相場は320万円(23,000ドル中盤)周辺で揉み合いに終始。欧州序盤に一時下値を試したが、バイナンスのCZが、同社が顧客資金を複数ヘッジファンドに無断で送金したとするフォーブスの27日の記事に対して、「ヘッジファンド自身が自らの資金を動かしただけで、記事はヘッジファンドらの入金トランザクションを都合よく無視している」とツイッターで反論すると、相場は持ち直した。さらにこの日は、米住宅価格指数の伸び鈍化に加え、2月の消費者信頼感指数も低下し、BTCは米市場序盤に上値を試したが、米政策金利の先行きを見定めるムードの中、終盤の米株が反落すると、連れて上値を重くし310万円台中盤まで押した。


昨日は上記の指標の他にもリッチモンド連銀製造業景況指数や、ダラス連銀サービス業景況指数の減速も確認されたが、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続やインフレへの市場の懸念が勝った格好か。また本日には米供給管理協会(ISM)の製造業PMI、引いては価格や雇用動向等を纏めた調査レポートが公開されることから、警戒感が募ったと指摘される。BTC対ドルは昨日の下落で2月中旬の上昇から半値押し水準となる23,340ドル(≒318.4万円)を終値で割っており、心理的なムードの悪化にも注意したい。足元では節目23,000ドル(≒313.6万円)を維持しているが、PMIの結果次第では同水準の下抜けも視野に入る。


