BTCは俄かに反発 FRB議長の「ディスインフレ」発言再び

7日のビットコイン(BTC)対円は反発し、ドル建てでは節目の23,000ドルを終値で回復した。ドル建てでは直近のレンジ下限付近まで押していたBTC相場だったが、昨日の東京時間にはライトコイン(LTC)相場の上昇も支えとなりジリ高に転じ、23,000ドル水準(≒304万円)回復をうかがう展開となった。米時間に入るとドル円相場の下落がBTC対円相場の重石となったが、ワシントンD.C.経済クラブでのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が始まると米株の乱高下に連動した不安定な動きを演じた。結果的にパウエル議長からは先週以上にタカ派的な発言はなく、米株が持ち直すと、BTCも連れ高となり305万円周辺で終値を付けた。


タカ派的な姿勢を示すか注目されたパウエル議長の発言だったが、議長はインフレ沈静化への「道のりは長い」としながらも改めて「ディスインフレーションのプロセスが始まった」と主張した。先週の雇用統計の結果を受けてFF金利先物市場で5月の利上げに対する織り込みが進んだことで、パウエル議長も市場に配慮した格好かと指摘される。本日もNY地区連銀のウィリアムズ総裁やFRBのウォーラー理事の発言が控えているが、FRB議長の見解から大きく乖離した発言は出ないか。BTC対ドルはある程度の値幅調整を想定していたが、昨日の反発でボリンジャーバンドのセンターラインを回復した。ただ、バンド幅のスクイーズはさらに進行しており、-2σ〜+2σ(22,445ドル〜23,740ドル≒293.7万円〜310.7万円)の狭いレンジで推移しやすい状況と言えよう。



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bitbank Report 2023/02/08:BTCは俄かに反発 FRB議長の「ディスインフレ」発言再び