米連邦準備制度理事会、銀行検査から「評判リスク」を削除 暗号資産業界への銀行サービス提供が容易に
米連邦準備制度理事会(FRB)は、銀行検査から「評判リスク(reputational risk)」の概念を正式に削除し、より具体的な財務リスクに焦点を当てる方針へと転換した。この動きにより、これまで「デバンキング(銀行口座の一方的な閉鎖)」に苦しんできた暗号資産業界にとって、銀行との関係構築が容易になる可能性がある。FRBはOCC(通貨監督庁)やFDIC(連邦預金保険公社)に続き、評判リスク審査を廃止した3機関目となる。暗号資産支持派のワイオミング州上院議員シンシア・ルミスはこの動きを「勝利」と歓迎しつつも、「まだやるべきことは多い」と述べた。背景には、FTX崩壊後にバイデン政権と金融監督当局が暗号業界との銀行関係を断つよう圧力をかけたとされる「オペレーション・チョークポイント2.0」への反発がある。