ビットコイン終値の確認ポイント5つを解説

ビットコインの価格履歴を調べていると、「始値」「高値」「安値」「終値」という項目が表示されます。
しかし、ビットコインは原則として24時間取引されているため、「取引が終わらないのに、終値はどのように決まるのだろう」と疑問に思う人もいるでしょう。
結論からいうと、ビットコインの終値は、あらかじめ設定された時間帯の最後に成立した価格です。
株式市場のように市場全体が一斉に閉まる時刻があるわけではなく、チャートや価格情報の提供元が設定した時間の区切りによって決まります。
そのため、同じ日付のビットコイン終値でも、タイムゾーンや取引市場などの条件が違えば、表示される価格が異なることがあります。
この記事では、ビットコインにおける終値の意味や確定する時刻、異なるサイトの終値を比較する際のポイントを解説します。
ビットコインの終値とは

指定した期間の最後に成立した価格
ビットコインの終値とは、日足や時間足など、指定された期間の最後に記録された価格です。
「その日の取引がすべて終了した価格」というよりも、「設定された時間区間が終了した時点の価格」と考えるとわかりやすいでしょう。
チャートは、一定期間の値動きをひとつのローソク足にまとめて表示します。
例えば日足であれば1日、4時間足であれば4時間、1時間足であれば1時間の値動きを1本で表します。
終値は、それぞれの期間が終了する直前に記録された最後の価格です。
1時間足を午前9時から午前10時までの区間として表示する場合、その区間の終値は午前10時直前に記録された価格になります。
日足の場合も同様で、チャート上で設定されている1日の終了時点における価格が終値です。
始値・高値・安値・終値をまとめてOHLCと呼ぶ
ローソク足には、指定期間の4つの価格が記録されています。
始値は期間の最初に記録された価格、高値は期間中に記録された最も高い価格、安値は期間中に記録された最も低い価格、終値は期間の最後に記録された価格です。
これらは英語表記の頭文字を取って、OHLCと呼ばれます。
終値だけでなく、始値や高値、安値もあわせて見ることで、期間中にどの程度の価格変動があったのかを把握しやすくなります。
株式市場の終値とは考え方が異なる
株式市場では、通常の取引時間が定められており、その日の取引終了時点の価格が終値として扱われます。
一方、ビットコインなどの暗号資産は、一般的に曜日や祝日にかかわらず取引できます。
ビットコインでは市場全体が一斉に閉まる時刻がないため、日足の終値はチャート上の時間区分を使って便宜的に決められます。
ビットコインの終値は何時に決まる?

ビットコイン市場には統一された閉場時刻がない
ビットコインには、世界共通のひとつの終値確定時刻があるわけではありません。
利用しているチャートやデータ提供元が、どのタイムゾーンを基準に日足を作成しているかによって変わります。
ビットコインは複数の取引市場で継続的に売買されています。
ひとつの市場が営業を終了した時点で市場全体の価格が確定する仕組みではありません。
このため、ビットコインの「1日」は暦上の自然な区切りというより、価格データを集計するために設定された区間です。
終値を確認するときは、価格だけでなく、どの時刻からどの時刻までを1日としているかを確認する必要があります。
UTC基準の日足は日本時間午前9時に切り替わる
暗号資産の価格データでは、協定世界時の午前0時を日付の区切りとしているケースがあります。
協定世界時の午前0時は、日本時間では午前9時です。
そのため、協定世界時を基準とする日足では、日本時間の午前9時に前日の日足が確定し、新しい日足が始まります。
ただし、午前9時という時刻がすべての価格情報に共通するわけではありません。
チャートによって区切り時刻が異なる場合がある
チャートやデータ提供元によっては、異なるタイムゾーンを基準にローソク足を作成しています。
チャート分析ツールでは、表示するタイムゾーンを利用者が変更できる場合もあります。
タイムゾーンを変更すると画面上の日付や時刻表示が変わるため、日足の見え方や確認する日付に注意が必要です。
「ビットコインの終値は何時か」と調べる場合は、時刻だけでなく、利用中のチャートが採用する基準時間まで確認することが重要です。
形成中の日足はまだ終値が確定していない
日足の時間区間が終了する前に表示されている価格は、厳密には確定した終値ではありません。
その時点における最新価格が、形成中のローソク足の終値欄に一時的に表示されています。
価格が動けば終値欄の数値も変わります。
過去の日足終値を調べる場合は、最新のローソク足ではなく、ひとつ前までの確定したローソク足を確認しましょう。
終値がサイトごとに違う5つの理由

1. タイムゾーンが違う
同じ日付のビットコイン終値を調べても、価格情報サイトやチャートによって数値が異なることがあります。
これは、どちらかの情報が直ちに誤っているという意味ではありません。
価格を集計する条件が異なる可能性があります。
最も確認したいのが、日足の基準となるタイムゾーンです。
協定世界時、米国の特定時刻、日本時間など、日付を区切る時刻が異なれば、終値として採用される取引も変わります。
例えば午前9時に区切る日足と午前0時に区切る日足では、その間に価格が動いていれば終値は一致しません。
2. 参照する取引市場が違う
ビットコインは、ひとつの中央市場だけで取引されているわけではありません。
各取引市場では、参加者の注文状況や取引量が異なります。
それぞれの市場で成立した取引をもとに終値を作成するため、同じ時刻でも価格に差が生じる場合があります。
3. 円建てと米ドル建てが違う
ビットコイン価格は、円建てや米ドル建てなど、さまざまな通貨単位で表示されます。
円建て価格は、ビットコイン自体の価格変動だけでなく、円と米ドルなどの為替変動の影響を受ける場合があります。
そのため、米ドル建て価格を単純に現在の為替レートで換算した数値と、円建て市場で実際に成立した終値が一致するとは限りません。
終値を比較するときは、価格の横に表示されている通貨単位を確認しましょう。
4. 現物価格とデリバティブ価格が違う
ビットコインの価格情報には、現物取引の価格だけでなく、先物などのデリバティブ取引の価格が含まれる場合があります。
現物市場とデリバティブ市場は異なる注文によって価格が形成されます。
取引条件や市場参加者の需給が反映されるため、同じ時刻でも終値が異なることがあります。
価格を比較する前に、現物チャートなのか、デリバティブ商品のチャートなのかを確認してください。
5. 最終価格と指数価格が違う
価格情報には、特定市場の最後の約定価格を使うものと、複数市場のデータを集計した指数価格を使うものがあります。
一定期間の取引量を考慮した平均価格が掲載される場合もあります。
「終値」と書かれていても、その算出元が最終約定価格なのか、複数市場をもとにした参考価格なのかによって数値は変わります。
データを記録したり比較したりする際は、価格の算出方法をそろえることが大切です。
ビットコイン終値の確認ポイント5つ

1. 日付の基準時刻を確認する
ビットコインの終値を正しく比較するには、まず日足が何時に始まり、何時に終わるかを確認します。
画面上の日付だけを見るのではなく、タイムゾーンや日足の切り替え時刻を確認してください。
特に、海外の価格情報と日本の価格情報を比べる場合は注意が必要です。
日付の表記が同じでも、集計している時間帯が異なる可能性があります。
2. 通貨ペアを確認する
円建て、米ドル建てなど、どの通貨との組み合わせで表示されているかを確認します。
異なる通貨ペアの終値を比べる場合、為替変動や各市場の需給が価格に含まれます。
過去の価格推移を継続して記録する場合は、同じ通貨ペアのデータを使い続けると比較しやすくなります。
3. 取引市場を統一する
価格の取得元となる取引市場も統一しましょう。
ある日は市場A、別の日は市場Bの終値を使うと、市場間の価格差が混ざり、純粋な時系列比較が難しくなります。
複数市場を集計した指数を使う場合も、途中で算出方法の異なるデータへ切り替えないことが大切です。
4. 時間足を確認する
終値は日足だけに存在するものではありません。
1分足、1時間足、4時間足、週足、月足など、それぞれに始値と終値があります。
「前回の終値」と表示されている場合も、選択している時間足によって指す価格が異なります。
チャートの上部や時間足の選択欄を確認し、日足であることを確かめましょう。
5. ローソク足が確定しているか確認する
最新のローソク足は、時間区間が終了するまで価格が変化します。
日足終値を記録したい場合は、日足が切り替わった後に、前日のローソク足の終値を確認してください。
形成中の価格を終値として記録すると、後から見た過去データと数値が一致しなくなる可能性があります。
ローソク足で終値を確認する方法

陽線では実体の上側が終値
期間の終値が始値より高いローソク足は、一般的に陽線と呼ばれます。
陽線では、ローソク足の太い部分である「実体」の下側が始値、上側が終値です。
ただし、チャートの配色は利用者が変更できる場合があります。
色ではなく、始値と終値の数値を確認すると確実です。
陰線では実体の下側が終値
期間の終値が始値より低いローソク足は、一般的に陰線と呼ばれます。
陰線では、実体の上側が始値、下側が終値です。
ローソク足から上下に伸びる細い線は「ヒゲ」と呼ばれ、その期間の高値と安値を示します。
終値はヒゲの先端ではなく、基本的に実体の端に位置します。
数値欄のCが終値を表す
チャート上でローソク足を選択すると、画面の上部や情報欄に「O・H・L・C」などの数値が表示されることがあります。
このうち、Cが終値です。
Oは始値、Hは高値、Lは安値、Cは終値を表します。
目視でローソク足の位置を読むよりも、数値欄のCを確認するほうが正確です。
過去データは日付と時間帯をそろえて確認する
長期間の終値を比較する場合は、同じデータ提供元、同じ通貨ペア、同じタイムゾーンのデータを使います。
データを表計算ソフトなどに記録する場合は、日付、終値、通貨単位、タイムゾーン、データの取得元、現物またはデリバティブの区分を一緒に残しておくと比較しやすくなります。
終値を見るときに注意したいこと

終値だけでは一日の値動き全体はわからない
終値は価格推移を整理するうえで便利な情報ですが、終値だけで市場の動きをすべて把握できるわけではありません。
始値と終値が近い場合でも、その日の途中で価格が大きく上昇したり下落したりしている可能性があります。
一日の値動きを確認するには、高値、安値、取引量などもあわせて見る必要があります。
特に価格変動が大きい場面では、終値だけを見ると途中の急変を見落とすことがあります。
24時間変動率と日足の騰落率は異なる
価格情報サイトに表示される「24時間変動率」は、現在時刻から24時間前までの価格変化を示す場合があります。
これは、特定の時刻で区切った前日終値との比較とは異なります。
24時間変動率を日足の騰落率と同じものだと考えないようにしましょう。
単一の価格情報だけで判断しない
ビットコインの価格を調べるときは、ひとつの数値だけを見るのではなく、複数のデータソースを確認することが大切です。
数値が異なる場合は、誤差として片付ける前に、タイムゾーン、通貨ペア、取引市場、価格の種類を比較してください。
同じ条件のデータであれば、おおむね近い値になるかを確認できます。
過去の終値は将来の値動きを保証しない
過去の終値やチャートは、これまでの値動きを確認するための情報です。
過去に似た形のローソク足があったとしても、その後に同じ価格変動が起こるとは限りません。
価格は市場の需給や経済環境、制度に関する情報など、さまざまな要因の影響を受けます。
終値は将来の価格を断定する材料ではなく、過去の状況を整理するためのひとつの指標として扱いましょう。
ビットコインの終値に関するよくある質問

ビットコインに前日終値はありますか
ビットコインにも、チャートやデータ提供元が設定した日足に基づく前日終値があります。
ただし、すべての市場に共通する唯一の前日終値があるわけではありません。
前日終値を比較する場合は、タイムゾーンや取引市場をそろえてください。
今日の終値はリアルタイムで確認できますか
形成中の日足に表示されている最新価格は確認できますが、日足の時間区間が終了するまでは確定した終値ではありません。
確定した今日の終値を確認できるのは、基準時刻を過ぎて新しい日足へ切り替わった後です。
週足や月足にも終値はありますか
週足や月足にも終値があります。
週足の終値は設定された1週間の最後の価格、月足の終値は設定された1か月の最後の価格です。
週の開始曜日やタイムゾーンが異なると終値も変わる可能性があるため、日足と同様に集計条件を確認してください。
終値と現在価格が違うのはなぜですか
終値は終了した期間の最後の価格であり、現在価格は直近の取引価格です。
前日の日足が確定した後もビットコインの取引は続くため、現在価格は前日終値から変動します。
両者が違うのは自然なことです。
まとめ

ビットコインの終値は、設定された時間区間の最後に記録された価格です。
ビットコイン市場には株式市場のような統一された閉場時刻がないため、日足の終値はチャートやデータ提供元が採用するタイムゾーンによって決まります。
協定世界時を基準にする日足では、日本時間午前9時に日足が切り替わる例がありますが、すべてのチャートが同じ時刻を採用しているわけではありません。
異なる終値を比較するときは、日付の基準時刻、通貨ペア、取引市場、時間足、ローソク足の確定状況の5項目を確認しましょう。
終値が異なる場合は、数値だけを見て誤りと判断せず、データの集計条件を確認することが大切です。
同じ条件のデータを継続して確認すれば、ビットコインの過去の価格推移をより正確に整理できるようになります。












