仮想通貨のスキャルピングとは?メリット・デメリットと効率的に進める手法を紹介
仮想通貨スキャルピングとは、短時間で頻繁に売買を行い、小さな価格変動から利益を得る取引手法です。
スキャルピングを理解せずに始めると、大きな損失を被るリスクがあるため注意しましょう。正しい知識をもって取り組めば、効率的に利益を上げられます。
本記事では、仮想通貨スキャルピングの基本やメリット・デメリット、適した通貨の特徴をまとめています。
【この記事を読むとわかること】
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仮想通貨スキャルピングの始め方や注意点も知りたい場合、ぜひ参考にしてください。
仮想通貨のスキャルピングとは?
仮想通貨のスキャルピングは短時間で頻繁に取引を行い、小さな価格変動から利益を得る手法です。スキャルピングは市場の動きを瞬時に捉え、数秒から数分という短い時間に多くの取引を繰り返します。
取引ごとの利益は小さい反面、頻繁に売買を繰り返せば収益が積み上がります。ただし、取引を何度も行う必要があるため、売買の機会を常に伺いつつ、素早く注文を出さなくてはいけません。
予期せぬ価格変動によって損失を出す恐れもあるため、リスク管理の徹底が重要です。もし 数秒単位ではなく、数時間や1日単位で取引を行うならデイトレードがおすすめです。
仮想通貨のデイトレードについては、以下の記事を参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-crypto-trading
仮想通貨スキャルピングのメリット
スキャルピングを始めるメリットは以下のとおりです。それぞれ解説していきます。
- 少額の資金で運用できる
- 短時間で利益を獲得できる可能性がある
- 外部環境に左右されにくい
少額の資金で運用できる
スキャルピングは少額の資金で運用できるため、初期投資額が少なくても多くの取引を通じて利益を積み重ねられます。
たとえば、1取引あたり500円で始めたとしても、市場分析を行い価格の変動を予測していけば、短期間で1,000円、10,000円と資金を増やせる可能性があります。
少額資金での運用は初心者にも取り組みやすく、リスクを抑えながら経験を積める点がひとつのメリットです。
短時間で利益を獲得できる可能性がある
スキャルピングは数分、あるいは数時間という短いスパンで売買を繰り返す取引手法です。仮想通貨市場の小さな価格変動を日々捉えて運用していけば、短期間で利益を確定できます。
たとえば、1日の取引時間内に複数回の売買を行えば、小さな利益を積み上げていけます。ちょっとした休憩時間でも取引でき、短期間で利益を獲得できる点も魅力のひとつです。
迅速な取引と市場の変動を活用した、仮想通貨ならではの手法といえます。
外部環境に左右されにくい
スキャルピングは短期的な価格変動に焦点をあてているため、長期的な市場トレンドや政治・経済といった外部環境に左右されにくい特徴があります。
長期的な市場の動向に依存せず、短期的な価格変動を捉えるため、政治や経済の大きな変動による影響を受けにくくなります。
突然の市場変動やニュースによる影響があったとしても、短期で売買を行うため大きな損失が出る心配はほとんどありません。
仮想通貨スキャルピングのデメリット
仮想通貨のスキャルピングを始めると、短時間で利益を獲得できる可能性があります。ただし、以下のデメリットもあるため注意が必要です。
- 手数料がかかりやすい
- 取引を何度も繰り返す必要がある
- 大きな利益を得にくい
手数料がかかりやすい
仮想通貨スキャルピングは頻繁に取引を行うため、各取引ごとに手数料が発生します。
たとえば、仮想通貨取引所における1回の取引手数料が0.1%であっても、1日に数十回の取引を行うと手数料の総額が大きくなります。取引する仮想通貨の種類やネットワークの混雑状況によって変動してしまうため、取引時には注意が必要です。
デメリットをカバーするためには、手数料の低い取引所を選ぶのはもちろん、取引回数を適切に管理する対策が求められます。
取引を何度も繰り返す必要がある
スキャルピングによって利益を獲得するためには、取引を何度も繰り返す必要があるため、多くの時間と労力がかかってしまいます。
たとえば、1日の取引時間内に数十回の取引を行う場合もあり、日中仕事で忙しいサラリーマンなど「時間が限られている方」にとっては不向きな場合があります。
そのため、1日の中で行う取引時間を決めたり、自動化ツールの利用を検討したりといった対策が必要です。
大きな利益を得にくい
スキャルピングは各取引で得られる利益が少額であるため、大きな価格変動がない限り、一度に大きな利益獲得は困難です。
たとえば、1回の取引で500円の利益を得たとしても何度も取引を繰り返さなければ、期待する利益を上げられません。
デメリットを補うためには、取引金額を増やしたり価格変動に対するリスク管理を徹底したりしましょう。
スキャルピングに適した仮想通貨の特徴
仮想通貨のスキャルピングはすぐに始められますが、なかには短期売買に不向きの通貨も存在します。スキャルピングに適した仮想通貨の特徴をまとめると、以下のとおりです。
- 流動性が高い
- 価格の変動幅が大きい
- 取引が積極的に行われている
流動性が高い
スキャルピングでは素早く売買を繰り返す必要があるため、流動性の高い仮想通貨が適しています。「流動性が高い=投資家の数も多い」ため、売買がスムーズに行われ、取引が成立しやすくなるからです。
たとえば、ビットコインやイーサリアムは常に多くの取引が行われており、流動性が高い通貨の代表例です。取引量の多い通貨を選ぶと、価格差による損失を抑えられる可能性があります。
スキャルピングを実行する際は、仮想通貨の流動性に注目してみましょう。
価格の変動幅が大きい
スキャルピングは、価格のわずかな変動を捉えて利益を得る取引手法のため、価格変動の大きい仮想通貨が適しています。価格の変動幅が大きければ、短期間で価格が上昇する可能性もあり、スキャルピングで利益を狙いやすいのです。
たとえば、XRP(リップル)は短期的な価格の上げ下げが激しく、数分で大きな価格変動が起きる場合もあります。
価格の変動幅が大きい通貨を選べば、スキャルピングによる利益の最大化が期待できます。
取引が積極的に行われている
スキャルピングは短時間で頻繁に取引を行って利益を得る手法のため、取引が積極的に行われている仮想通貨も適しています。
取引量の多い通貨は市場が活発であり、価格が常に動いているため、スキャルピングに適した環境が整っています。
たとえば、ビットコインやイーサリアムは世界中で取引が活発に行われており、取引機会が豊富です。取引が積極的に行われている通貨を選べば取引の成立がスムーズになり、スキャルピングの成功率が向上します。
また、取引量が多い通貨は買値と売値の価格差であるスプレッドが狭く、取引コストを抑えられる点も魅力のひとつです。
仮想通貨スキャルピングを効率的に進めるコツ
仮想通貨のスキャルピングは、取引所に登録していればすぐに始められます。効率的に取引を進めるためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 取引手数料が安い取引所を選ぶ
- スプレッドの狭い取引所を選ぶ
- 損切りを徹底する
- リスク管理を徹底する
- 十分な知識と経験を積む
- 常に冷静な取引をする
取引手数料が安い取引所を選ぶ
スキャルピングは取引を頻繁に行って利益を増やす手法のため、取引手数料が安い取引所を選びましょう。頻繁に取引を行うスキャルピングでは、取引ごとに手数料が発生するため、手数料の低さが利益に直結します。
たとえば、取引手数料が0.1%と0.01%の取引所では、長期的に見ると大きな差が生じます。
スキャルピングを実施する前に手数料を比較して、自分の取引スタイルに適した取引所を選びましょう。
スプレッドの狭い取引所を選ぶ
スキャルピングのように頻繁に取引を行う場合、取引コストである「スプレッド」は利益に大きな影響を与えます。利益を最大化させるためにも、スプレッドが狭い仮想通貨取引所を選びましょう。
たとえば、スプレッドが異なる取引所Aと取引所Bで100,000円分の仮想通貨を購入して、すぐに売却したとしましょう。
取引所 | 買値 | 売値 | スプレッド |
取引所A | 100,000円 | 99,000円 | 1,000円 |
取引所B | 100,000円 | 99,900円 | 100円 |
つまり、取引所Aに比べて取引所Bの方がスプレッドは狭くお得といえます。スプレッドが狭い取引所を選べば、利益を確保しやすくなり、スキャルピングの成功率が向上します。
取引所の比較サイトや口コミを参考にして、スプレッドの狭い取引所を選びましょう。スプレッドについて詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-btc-trading-spread
▽内部リンク
損切りを徹底する
損失が拡大するのを防ぐために、スキャルピングでは損切りを徹底しましょう。損切りとは損失を一定の範囲で確定させ、損失が大きくなる前に取引を終了する手法です。
たとえば、10%の損失で損切りを設定しておけば、予想外の価格変動による大きな損失(10%以上の損失)を避けられます。
逆に損切りを行わないと、予想以上の損失を被る可能性があるため、取引を始める前に損切りラインを決めておきましょう。
リスク管理を徹底する
スキャルピングは短期間の価格変動を狙うため、リスク管理を徹底しましょう。リスク管理とは、取引のリスクを事前に予測し、損失を最小限に抑えるための戦略です。
たとえば、複数の仮想通貨に分散投資すれば、特定の通貨価格が下落しても全体的な損失を抑制可能です。短期的な価格変動に左右されない長期的な視点をもつと、価格の変動リスクを軽減し、安定した収益を目指せます。
リスク管理を怠ると、予想外の損失を被る可能性が高まり、取引の継続が難しくなるため注意しましょう。仮想通貨のリスク管理について詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
https://bitbank.cc/knowledge/column/article/bitbankplus-column-trading-risk
十分な知識と経験を積む
スキャルピングは高度な取引手法であり、市場の動向や取引のタイミングを正確に把握する必要があります。より効果的な取引を可能とするため、十分な知識と経験を積みましょう。
過去の価格データを分析するテクニカル分析やチャートの読み方を学べば、取引の精度を高められます。仮想通貨市場に関する最新の情報を常に収集するのも効果的です。
仮想通貨取引の利益を確保するためにも、十分な知識と経験を積んで、スキャルピングの成功率を上げましょう。
常に冷静な取引をする
感情に左右されず、計画的な取引の実施がスキャルピング成功の鍵です。冷静な判断と迅速な行動によって、リスクを抑えつつ効率的に利益を獲得できます。
急な価格変動で焦らないためにも、事前に取引計画を立て、冷静に対応することが大切です。冷静な取引を心がければ、スキャルピングの成功率が上がります。
取引中に感情が高ぶった場合は、一度冷静になるための時間を設けましょう。
仮想通貨スキャルピングの始め方
仮想通貨のスキャルピングを始めるなら、国内の取引所を利用しましょう。ここでは、国内仮想通貨取引所「bitbank」を例に、取引開始までの3つの手順を解説します。
- 取引所で口座を開設する
- 仮想通貨を選ぶ
- 相場に気をつけながら取引を行う
取引所で口座を開設する
取引を開始するためには、仮想通貨取引所の口座を開設する必要があります。口座の開設手順は以下のとおりです。
- 口座開設ページアクセス
- メールアドレスを入力
- 届いたメールに記載されたURLをタップ
- 必要情報を入力
- 本人確認書類を提出
本人確認書類の提出まで、スマホで一貫して行えます。早ければ翌営業日までに、本人確認書類の承認と口座開設手続きが終了します。
仮想通貨を選ぶ
口座開設が完了したら、仮想通貨を購入するために日本円を入金しましょう。bitbankの場合、住信SBIネット銀行かGMOあおぞらネット銀行へ振り込みを行います。
振り込みが完了したら、スキャルピングに最適な仮想通貨を選びましょう。ビットコインやイーサリアムは取引量が多く、スプレッドが狭いため、スキャルピングに適した通貨といえます。
相場に気をつけながら取引を行う
仮想通貨スキャルピングでは、相場の動向に常に注意を払いましょう。短期間での価格変動を捉えるため、相場の変動をリアルタイムでの監視はもちろん、迅速な判断が求められます。
価格の動向を予測する際には、将来の価格変動の予想ができるテクニカル分析を活用しましょう。bitbankでは、テクニカル分析に必要な項目が多数用意されているツール「Trade View」があります。
テクニカル分析をしっかりと行えば、リスクを最小限に抑えながら、効率的に取引を進められます。
仮想通貨におけるスキャルピングの一例
仮想通貨におけるスキャルピングの成功例として、ビットコインの取引を見ていきましょう。以下は、2024年6月19日22:30から20日6:00までのビットコインの価格変動を示した画像です。
たとえば、2024年6月20日の早朝(5:00〜6:00)、10,250,000円に達した時点で次の上昇を見越してビットコインを購入したとしましょう。取引量が増加しており、上昇トレンドに転じる可能性が高いと判断しました。
価格は上昇しつづけ、10,305,000円に達した時点で利益を得るために売却を決断したとすると、ビットコイン1枚あたり55,000円の利益を得られます。
ビットコインの購入から利確までの短い時間内に、価格変動をしっかりと捉え、適切なタイミングで売却を行うのに成功した例です。
上記結果から、スキャルピングは、短時間での迅速な判断と行動が求められる取引手法といえます。
仮想通貨のスキャルピングに関するよくある質問
最後に、仮想通貨のスキャルピングについてよくある質問を2つ紹介します。
- 仮想通貨スキャルピングは禁止されていないのですか?
- スキャルピングにおすすめの銘柄は何ですか?
仮想通貨スキャルピングは禁止されていないのですか?
仮想通貨のスキャルピングは、基本的には禁止されていません。しかし、取引所によっては過度な取引を制限している場合があります。
海外取引所を中心に制限が設けられており、1日あたりの取引回数が限られています。そのため、取引を開始する前に取引所の規約をよく確認しましょう。
スキャルピングにおすすめの銘柄は何ですか?
スキャルピングにおすすめの銘柄をまとめると以下のとおりです。
- BTC(ビットコイン)
- ETH(イーサリアム)
- XRP(リップル)
上記の仮想通貨は取引量が多く、価格変動が激しいため、スキャルピングに適しています。他にも、SNSで盛り上がっていたり急騰している銘柄はスキャルピングの対象です。
流動性が低い銘柄はスプレッドが広がりやすく、トレードの効率が悪くなるため注意しましょう。
国内取引所で仮想通貨のスキャルピングを始めてみよう
仮想通貨のスキャルピングは短時間で頻繁に取引を行い、小さな価格変動から利益を得る手法です。少額の資金で運用でき、短時間で利益を獲得できる可能性があります。
スプレッドの狭い取引所を選んだり、損切りやリスク管理の徹底によって初心者でも利益を得るチャンスがあります。十分な知識と経験を積んでから、国内取引所で仮想通貨のスキャルピングを始めてみましょう。