無期限先物市場では買い遅れが発生か、需給面では上昇しやすい相場地合いか

今週の値動き

- 今週のビットコインは9月29日の1676万円から取引が始まりました。今週は水曜日から10月相場に入ると買いが増加し、相場は上向きで推移し始めました。週後半は明確に買いが強い相場となり1700万円台を回復し、先月の高値も更新しました。今週の高値は1782万円となり、約2ヶ月ぶりの高値となりました。現在も1時間足は移動平均線(24EMA)を上回り、強い値動きとなっています。昨年も10月、11月の相場強い値動きが見られ、今年も年末に向けて上昇相場が来ることを期待する展開となっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移していますが、大きなプラスとはなっていません。現在は0.004%で推移しており、デリバティブ市場にロングへの偏りは見られません。まだ買われる余地を残していると考えられます。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は上昇方向への動きが大きくなり、ショートポジションの清算が発生しました。10月2日にデイリーで1.1億ドルのショートポジションの清算があり、約3ヶ月ぶりの大きな額となりました。一方、先週はより大きなロングポジションの清算があり、数週間で見るとロング側の損失が大きかったことがわかります。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は8.5%程度で推移しています。今週は価格が高値を目指す動きが見られたため、先物では買いが増えました。先週までは7%近辺となっていた乖離率は、今週1.5%ほど拡大しています。長期の買い目線に切り替えるトレーダーが増加していることを示しています。
オンチェーンデータ
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落傾向が継続しています。同指標は9月の始めから下落傾向となっており、ユーザーが取引所から現物を引き出しています。需給面が改善し、足元の相場の上昇に繋がっていることを示しています。同指標が下落している間は底堅い相場が継続すると予想されます。
2.長期投資家ポジション変化
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- 同指標は、長期で保有されているビットコインの数量になります。先週までは上昇傾向にありましたが、今週相場が高値圏に回復したため、安値で仕込んでいた投資家の一部は利確売りに動いているようです。今後も長期投資家の売りが進めば、上値が重くなる可能性があり、同指標の今後の動きに注目です。
まとめ
- 今週のビットコインは新しい月に突入したことで明確に新規の買い需要が増しています。絶好のスタートを切った月初となっています。デリバティブ市場では短期の無期限先物市場では買い遅れが見られ、まだ買われる余地を残しています。オンチェーンデータの需給面からも相場の底堅さが継続していることを示唆しています。長期投資家は徐々に利確売りの動きがあり、新規の買いが短期の売りを吸収できるか注目です。ビットコインの長期足チャートでも上昇トレンド発生が示唆されており、10月も買いが先行する相場が予想されます。