DeFiプロジェクト創設者が現在のブームを懸念、「欲が先走りすぎている」

先週末にオンライン上で行われたカンファレンス「Smart Contract Summit」に出席したYearn.Finance創設者のアンドリュ・クロンニェ氏とSynthetix創設者のケイン・ウォーウィック氏は共にDeFiプロジェクトの技術を称賛しながらも、現在の熱狂的なブームに警戒感を示した。
Smart Contract SummitはChainlinkが主催しDeFiプロジェクトを運営する人物が多く出席した。DeFiプロジェクトにロックアップされたトークン価値は90億ドルを超え、ここ2ヶ月間で約4倍に伸びている。
クロンニェ氏とウォーウィック氏は、現在のDeFiプロジェクトに集まる金額が早すぎることから持続性がないとみている。DeFiプロジェクトに大金が集まる背景には「多くの人がクレイジーなほどお金を儲けているからだろう」とクロンニェ氏は語った。
Aave共同創設者のサンティ・クレコフ氏は「今のプロトコルの急成長を恐いと思うよ。すべての富を集めようとしている感じだ」と語った。一つのプロジェクトに資金が集まりすぎないように複数のDeFiプロジェクトがシームレスに利用できるよう連携する必要があるとの考えも示した。
市場では新たなプロジェクトがリリースされるとプロジェクトの内容に関わらず資金が集まるようになっており過熱感の片鱗がみられる。最近ではUniswapのパロディとしてリリースされたSushiswapが注目を集め多く取引されている。
Sushiswapのコードは第三者機関の監査を受けておらずスマートコントラクトにバグが潜んでいる可能性が高い。一時話題になったさつまいもトークン(YAM)も監査を受けずにリリースされ、バグにより1週間程度でネットワークが正常に機能していないことが発覚している。
プロジェクトの乱発を懸念する声も聞かれるが、先週末、YFIの価格は一時3.8万ドルにタッチするなどプロジェクト運用者の警戒をよそにDeFi系トークンへの資金流入は続いている。