金相場急落に連れ安 BTCは節目回復を目前に一旦休憩か

11日のビットコイン(BTC)対円相場は43,883円(3.48%)安の1,218,116円と反落。この日の相場は金相場が利益確定の売りに押されるのに連れてアジアからNY時間まで下げ一本調子(第1図)。またNY時間には、先週の協議決裂以降、米追加経済対策に関する対話が与野党の間で進んでいないことが明らかになったことで米主要指数がこの日のマイナス圏に沈むと、BTCも更に下げ足を速め、一時節目の120万円を割り込んだ。BTCは対ドルで心理的節目の12,000ドル(≒128万円)に乗せるか否かの瀬戸際だったが、今月2度目のトライに失敗した格好だ。米追加経済対策による現金給付が市場では期待されていたが、合意の見通しがつかない中、昨日は指標改善を受けた米長期金利上昇によるドル高も、BTC相場には重石となった。

しかし、昨日は今月2日ぶりに安値を広げる展開となった一方、チャート上では高値圏での揉み合いが続いている(第2図)。この先のドルの動向としても、低金利や米中関係悪化リスクがあり、足元のドル高も長期的には継続しないと考えている。また、15日には米中が第1段通商合意を巡り閣僚級協議を開き、中国側が計2,000億ドルの対米輸入増額を履行しているか検証する予定だが、TikTokやコロナ、香港情勢を巡り米中が対立を激化させる中、トランプ大統領の対中通商協議への意欲は低下の一途をたどっており、今回の協議で米国側が不満を示す結果が出ればドルの下押し圧力となるか(この場合BTCにはプラス)。
BTCはテクニカル的にそもそも過熱感があったため、次の上昇に向け120万円台で揉み合い、一旦、休憩期間となるか。






