BTC続伸で下降トレンドライン上抜け 利下げ期待と財政懸念が支えに

2日のビットコイン(BTC)円は1609万6286円から取引が始まった。東京時間は前日からの買い戻しの流れが続き、短期下降トレンドラインが走る1630万円を回復し、終盤にはドル円相場の上昇も相まって1630万円台後半まで戻した。米国時間に差し掛かると、米株先物の下落に連れて一時1620万円周辺まで反落するも、全米供給管理協会(ISM)が発表した製造業の景気指数(PMI)や雇用指数が景気拡大と縮小の閾値である50を割り込んだことで、FRBによる利下げ期待から相場は1650万円まで反発した。その後は上げ渋る展開となるも、主要経済国の長期債利回りが上昇するなか底堅い推移が続き、終値は1652万2171円と先週末の下げ幅をほぼ奪回した。


BTC円は終値で短期下降トレンドラインの上抜けに成功し、ドル建てでは11万ドル(≒1635万円)を回復。週末には相場トレンドの境目とされる短期筋の推定平均取得価格を僅かに割り込んでいたが、同水準周辺で相場は底値を確認した格好だ。依然として米国株相場は軟調だが、昨日は主要3指数とも日中安値から反発して引けており、本日は売り一巡後の買い戻しが期待される。他方、足元では主要経済国の財政懸念を背景に米長期債利回りにも上昇圧力が掛かり、イールドカーブはスティープ化している。FRBの利下げ期待と、長期債からの資金逃避によって金(ゴールド)相場の上昇には拍車が掛かっていると言え、無国籍アセットのBTCにもある程度の追い風になるだろう。



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bitbank Report 2025/09/03:BTC続伸で下降トレンドライン上抜け 利下げ期待と財政懸念が支えに