セキュリティートークン市場を模索するジェミニがFINRAへ登録

米暗号資産(仮想通貨)交換業のジェミニがFINRA(Financial Industry Regulatory Authority)への登録を完了させた。米国で証券仲介ブローカー業務を行うにはFINRAへの登録が必要で、今後ジェミニは、セキュリティ・トークン(証券)の取引サービスを提供することができるようになる。
ジェミニのジョン・レインハード氏は
「初期段階では証券のプライベートセールを想定しており、市場が成熟した暁にはパブリックセールも実施するだろう」
とコインデスクに語った。
仮想通貨市場では現在、NFTが世間の関心の中心となっているが、ジェミニは企業の資金調達も行えるよう環境を整えている。セキュリティー・トークンは2016年頃から発行・販売されるようになり、ICO(Initial Coin Offering)として日本でも話題になった。
ICOは誰でも証券を発行し販売できることの容易さがある反面、投資家保護や資金運用の透明性を確保することが難しく、詐欺的なモノも少なくなった。ジェミニは、規制に沿った方法で販売することで投資家に不利にならないよう努める。
ジェミニはセキュリティー・トークンの取引システムをより洗練させることにより、この市場が拡大すると考えている。NFTのようにあらゆるものがデジタル化される大きな流れが今後、証券にも来ると考えているようだ。
ジェミニはFacebookの元となったアイディアを考案したことでも知られるWinklevos兄弟によって設立され、2014年より営業を開始している。同社はNifty Gatewayという名称のNFTマーケットプレースの運営も行っている。