価格は下落も無期限先物は買われる、下方向への清算には警戒

今週の値動き

- 今週のビットコインは12月15日の1376万円から取引が始まりました。今週も週前半から売られる動きとなり価格は1320万円台まで下落しました。水曜日と木曜日に価格が急騰する場面もありましたが、高値圏では即座に売られる動きとなりました。上値の重さが改めて示唆された形となりました。昨日は安値を更新する動きがあり、一時1310万円台まで下落しました。価格は現在は1320万円台で推移していますが、24時間移動平均線(24EMA)を下回った状態です。価格は徐々に高値を切り下げる動きとなっており、来週以降も底値を探る動きが予想されます。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、今週はプラスで安定して推移しています。今週は相場が下落している一方、無期限先物が買われています。価格が足元の安値圏で推移していることが、買われている要因であると考えられます。安値圏を下抜けした際はロングポジションの清算が走る可能性があります。
2.ロング・ショート清算推移
.png&w=3840&q=75)
- 今週は月曜日からロングポジションが清算される展開となり、デイリーでは9400万ドルの清算額となりました。レンジでの動きが増えてきたビットコインですが、ロングポジションの清算額が多く、下落方向へ動いている要因となっています。昨日相場が急騰した際もショートポジションの清算は限定的でした。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
.png&w=3840&q=75)
- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は徐々に縮小しており、現在は4%を下回った水準で推移しています。ここ2年で最も低い水準となり、モメンタムの弱さが伺えます。価格上昇を予想する投機家が少数であることを示しています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
.png&w=3840&q=75)
- 取引所が保有するBTCの数量は先週まで下落傾向が続いていましたが、今週は横ばい推移となりました。一部は市場で売るために取引所へ送金が発生しているものと考えられます。今週相場の上値が重い一因でしょう。先週までの動きとは異なっており、相場に動きが出てくる可能性があります。
2.利益確定送金推移
.png&w=3840&q=75)
- 同指標は、利益が出ているアドレスからの送金を表しています。今週は価格が下落している一方、利益が出ているアドレスからの送金はさほど多くありませんでした。徐々に送金額は減少しており、含み益を抱えた投資家からの売りが減少している可能性があります。このまま利確売りが減り続ければ、相場にも変化が出てくるでしょう。
まとめ
- 今週のビットコインは3%ほど下落する動きとなり、3週連続の週足陰線を記録する可能性があります。上値を切り下げており、安値を試す相場となっています。デリバティブ市場では無期限先物が買われており、安値を掘る動きになった際はロングポジションの清算が走る可能性があるため、下落方向の動きが強くなった際は警戒です。オンチェーンに関しては取引所保有BTCはここ数週間は下落していた動きが横ばいになっており、現物売り需要が増加していることを示唆しています。相場には大きな動きがありませんが、緩やかに下落トレンドが継続しており来週以降も安値を確かめに行く動きが予想されます。
<<CTA-BUTTOn>>










.jpg&w=3840&q=70)

.jpg&w=3840&q=70)