イーサリアムネットワークの混雑を受けテザーがOMGを活用

暗号資産(仮想通貨)市場で最も高い時価総額のステーブルコインのテザー(USDt)を管理するテザー社が、イーサリアム(ETH)ネットワークの混雑を避けるためOMGネットワーク(OMG)を活用すると発表した。OMGはイーサリアムのセカンドレイヤープロトコルの一つだ。
テザー社はここ最近のイーサリアムネットワークの混雑状況とトランザクション手数料の高さを鑑みOMGを活用することを決めた。イーサリアムネットワークではUniswapやIDEXなどのDeFiアプリケーションの利用が急増したこともあり手数料が高騰していた。
bitinfocharts.comによると、ここ3ヶ月で平均手数料は0.3ドルから最大6ドルほどまで約20倍に跳ね上がっている。

テザー社によると、OMGネットワークを活用すると従来のイーサリアムネットワークに比べ手数料が約3分の1に抑えられるという。イーサリアムネットワークのトランザクションキャパシティは最大で12トランザクション/秒といわれ、これを超えるトランザクションが発生するとネットワークが混雑し手数料が上昇する。
ネットワークの混雑は今年3月にも起こっており、ETH価格が240ドルから100ドルほどまで急落した際は、トレーダーが大きなボラティリティ狙って大量のトランザクションを発生させたため、通常15分間のトランザクションのセトルメントが44分間にまで伸びている。
テザー社のUSDt運用が発表されたOMGに対しては市場で投機筋がすでに動いておりトークン価格が高騰している。現在OMGは3.8ドルほどで取引されており、ここ1週間で価格は2倍なっている。
