Bitcoin Weekly Review: 先週の高値330万円更新なるか、先物ではロングポジションが増加

今週の値動き

- 今週のビットコインは308万円から取引が始まった。週中は上値が重く下値を試す展開となった。383万円まで下落し売りが優勢な相場が続いていたが、木曜日明朝にFRBの金利発表があった週後半から流れが変わり値動きが反転した。
- 木曜日以降は強い買いが戻り、今週の下落を全戻しする展開となった。現在は24時間平均となる24EMAの上位で推移し、320万円近辺で取引されている。330万円近辺の高値を更新することができるか今後の展開に注目だ。現在の相場流れからは高値を更新する可能性が高いだろう。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- 今週の資金調達率(FR)はプラスで推移している。価格の上昇を受け、ロングポジションの比率が上昇していることを示している。先物市場では価格の上昇を予想するトレーダーが増えており、先週の高値330万円を更新することを狙っているようだ。現在のFRは0.009%で推移しており、ここ1ヶ月間の最高値圏で推移している。レンジ高値でロングポジションが増える動きは上値を重くするため、いい傾向とは言えないが今後の動向に注目だ。
2.ロング・ショート清算

- 今週のロングポジションとショートポジションの精算推移は、ショートポジション側で大きな精算が目立った。ショートポジションでは27日に約2000万ドルと28日に1500万ドルの精算が発生している。ここ3週間でも最も大きなショートポジションの精算となった。週前半は価格が下落していたこともあり、ロングポジションでも精算が入ったが500万ドル程度が複数回あった程度だった。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離は大きく上昇している。こちらも今週のビットコインの底堅さからロングポジションが積まれている。現在の乖離は2.9%で推移している。約1ヶ月半ぶりの高値圏で取引されている。現在のビットコイン価格は先週の高値と同程度で推移しているが、乖離は先週より広がっている。先物市場ではかなり強気に取引するトレーダーが増加していることを示している。
今週のオンチェーン
1.取引所保のBTC推移

- 今週の取引所保有BTCは減少傾向にある。先週の高値圏で推移していた時は、242万BTCだった。現在は240万BTCまで下落している。ユーザーからの売り圧力が先週より減少していることを示している。このまま同指標が減少するなら価格が底堅く推移する要素となるだろう。
2.含み益アドレス割合

- 含み益アドレス割合は、価格の上昇と共に上昇している。現在の割合は62%程度で推移し、約2ヶ月ぶりの高値圏で推移している。価格は先週の最高値に到達してはいないが、含み益アドレスは先週を上回っている。これは、新たな買い手が市場に参入し、底値圏からビットコインを買っていることを示している。
まとめ
- 相場には強い買い需要が戻っており、先週の高値を更新する可能性が高まっている。高値を更新することができれば、さらに上昇することが予想される。
- デリバティブ市場では価格の上昇を予想したトレーダーが増加し、ロングポジションが増加している。ロングポジションの増加は上値を重くする材料となるため注意が必要だ。
- オンチェーンでは、強気相場を示唆するデータが示されている。取引所保有BTCは減少傾向にあり、潜在的な売り圧力の減少を示している。含み益アドレス割合を見る限り、新規の市場参加者が買い入れを行っていることが示されている。全体的なデータは今後の相場が底堅く推移することを示唆している。