BTC週足は5週ぶりに反落 この先はユーロドルが鍵を握る?

8月第4週(17日〜23日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比33,828円(2.66%)安い1,235,999円と5週間ぶりに下落した。7月末から循環物色相場で市場全体が上昇してきたが、先週のBTCは対ドルで節目の12,000ドル台に到達した後に反落。また、これまで市場への資金流入のドライバーとなっていたドル安基調も、19日に公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)7月会合の議事要旨の内容を受け後退し、週央からのドルが買い戻される展開がBTC相場にも重石となった。
しかし、こうした中でも一部のアルトコインを物色する動きは戻ってきており、コスモス(ATOM)、ネム(XEM)、ベーシックアテンショントークン(BAT)、アルゴランド(ALGO)などは、週末の間に上昇した。こうした時価総額40位〜10位の銘柄にも買いが入れば、時価総額10位以上に物色買いが入るのも時間の問題か。

勿論、昨今では外国為替市場でのドルのフローにも注視すべきだが、指摘の通り、先週のドル高は長期化しないと見ており、FOMCの影響を早々に消化すればドルの上値は限定的だろうと予想する。ドルインデックスの推移にも注目だが、足元では特にユーロドル相場が鍵を握ると見ている。ユーロがドルに対して高くなると(ユーロ高・ドル安)、金はドルで取引されるため割安感から買いが入りやすくなる。こうした流れが出れば、金相場との相関が強くなっているBTCにとっても良好な相場環境となるだろう。
テクニカルでは、先週に引き続き移動平均線は強気の「パーフェクトオーダー」を維持。相場は13日、21日の短期移動平均線を割り込んでいるが、中期の34日線を死守しており、短期的な調整局面を示唆している。一目均衡表では強い買いシグナルとなる「三役好転」が継続。相場は転換線を割り込んでいるが、基準線がサポートとして機能している。ボリンジャーバンドでは、相場がセンターラインを割り込んだが、バンド幅がスクイーズ(次のトレンドの始まりを示唆しており)依然として下降トレンドに入ったとは判断し難い状況だ。
21日のレポートでBTCは売りをこなしたかと判断したのはやや楽観すぎたが、やはり循環物色の復活とドルのフローに鑑みて、BTC相場は今週も底堅い展開が期待され、この先は再び対ドルで節目の12,000ドル(≒127万円)を目指すと見ている。






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bitbank Report 2020/08/24:BTC週足は5週ぶりに反落 この先はユーロドルが鍵を握る?