米政府閉鎖と利下げ期待でBTC上伸 ダブルボトムが完成

10月1日のビットコイン(BTC)円は1691万3762円から取引が始まった。東京時間は小動きに終始し、午後1時1分に米政府機関の一部が閉鎖してもほぼ無風だった。しかし、欧州時間に入り金(ゴールド)相場が上昇し始めると、BTCも連れて1710万円を回復した。その後、ADP雇用レポートで月間雇用者数が予想外の減少となると、利下げ期待から米金利の低下に逆行して1730万円台に乗せた。米最高裁がクックFRB理事の即時解任を認めないと判断したことで、相場は一時値を下げるも、米2年債利回りが低下し米国株相場が上昇するなか、粘り腰を発揮し1740万円を回復。終値は1744万6934円となった。


米政府機関の一部閉鎖による無国籍資産への資金流入と、利下げ期待による代替資産への資金流入が相まって、BTCにとっては好条件が重なった。ドル建てでは、一目均衡表の雲上限をクリアし、一気にダブルボトムのネックライン11万8000ドル(≒1737万円)の上抜けに成功した。政府機関の閉鎖は次の上院議会が集まる金曜日までの最低3日間は続くとされており、今週予定されていた失業保険申請件数や雇用統計の発表は延期される見通しだ。取引材料に乏しくなる訳だが、政府機関閉鎖による逃避需要でゴールド相場が上昇し短期金利が低下し続ければ、BTCの強地合いも続くだろう。市場はADPのデータを鵜呑みにするしかないと考えれば、利下げ期待も引き続きBTC相場の下支えになるとみている。


