BTC週足は大幅に続落 今週はAI関連企業評価の「答え合わせ」

10日〜16日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比155万1713円(9.62%)安の1457万8194円と大幅に続落した。
米AI関連企業のバリュエーションが割高であるとの懸念から、AI関連のハイテク株の下落によって先週のBTCは下値を模索する展開を繰り広げ、14日には1500万円まで下落した。この日は更に、マイクロストラテジー(MSTR)が保有するBTCを移動させたことで、同社によるBTC売却懸念が相場の下押し材料となり、米国時間序盤には1500万円を割り込んだ。
幸い、その後はセイラー氏がBTC売却の噂を否定したことで下げ止まったが、1500万円の回復には至らず、週末16日には1400万円台中盤まで水準を下げ、相場は6月ぶりの安値まで水準を下げた。

短期筋の含み損割合が95%を超過したことから、そろそろ値固めとなるかと指摘したが、BTC相場の下落は止まらなかった。相場の下落局面で増えやすい長期筋のBTC枚数は直近で低下しており、通説が通用しない需給構図となっている。
ドル建てでは、9万5000ドル(≒1470万円)周辺で踏み止まっているが、今週は20日未明にエヌビディアの決算を控えており、AI関連企業のバリュエーションが実際にどれだけ割高なのか、ある種の答え合わせが待ち受けている。デリビットのBTCオプション市場では、週末の間に8万5000ドルや9万ドルストライクでOIが積み上がっており、決算に向けた警戒ムードから目先でも弱地合いが続いてもおかしくないだろう。
相場が9万2000ドルまで下がれば、シカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物が4月に開けた窓を閉じることができるが、エヌビディアの決算が不振となれば、より深い押し目を形成する可能性が指摘され、9万ドル割れも視野に入ってくると見ている。
尤も、これまでの半減期サイクルの通りにこの先1年ほどかけて相場の下落トレンドが続くとは見ていない。目先では、BTC相場の復調は米ハイテク株にかかっているという見方は変わらないが、エヌビディアの決算を消化すれば、市場の注目は12月のFOMCに移っていくだろう。
FRB高官は口を揃えて12月の利下げに消極的な発言をしているが、政府機関の一部閉鎖によって雇用や消費には影響がでている可能性が高いと言える。指標の発表が延期されていただけにFRBメンバーが利下げに慎重になることは当然と言え、この先、延期されていたデータが出てくれば、相場の流れも変わるだろう。




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bitbank Report 2025/11/17:BTC週足は大幅に続落 今週はAI関連企業評価の「答え合わせ」









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