無期限先物取引の乖離率は3%台に、ここ2年で最も低い水準へ

今週の値動き

- 今週のビットコインは11月10日の1612万円から取引が始まりました。月曜日に買われる動きとなり相場は1640万円台まで上昇しました。一方、火曜日からは上値が重い展開となり、上値を追う相場にはなりませんでした。足元では下落のトレンドラインが形成されており、このラインを超えるまでは下落方向への動きに警戒です。価格は現在も24時間移動平均線(24EMA)を下回り、弱気の値動きとなっています。今週もマイナスとなると3週連続の陰線を記録します。相場には反転するだけの強い買いは戻っていない状況です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元で0.008%から0.004%のレンジで推移しています。現物価格と無期限先物価格の乖離率がほぼない状態を示しています。ポジションの偏りが少なく、投機家の多くがリスクオフ姿勢を取っていることを示しています。
2.未決済建玉推移
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- デリバティブ市場の未決済建玉(OI)は徐々に上昇しています。相場はレンジでの推移となっていますが、ポジション量自体は増加傾向にあり、今後はボラティリティが出てくる可能性があります。ボラティリティの上昇に備えて、相場に方向感が出てくるまで様子見姿勢も必要と言えます。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は現在3%台で推移しています。ここ2年間で最も低い水準となっており、買いポジションを保有する投機家が減少しています。10月以降の相場が軟調に推移していることから、投機熱は冷め、価格の上昇を予想するトレーダーは少数派になりつつあります。
今週のオンチェーン
1.長期投資家ポジション変化
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- 同指標は、155日以上の長期間で保有されているビットコインの数量になります。足元で下落する動きが見られ、長期保有している投資家はポジション量を減らしています。ここ最近の相場の上値が重い要因は、長期保有者の売りが影響しているものと考えられます。10月から同指標はマイナス傾向にあり、長期投資家からの売りが一巡するまでは相場の上値が重い状況が続くでしょう。
まとめ
- 今週のビットコインは週始めに買いが入りましたが、その後は上値が重くなる3週連続の陰線を記録する可能性が高い状況です。デリバティブ市場でも、買い控えがみられ先物取引価格の乖離率は3%台と低水準です。相場は弱い状況ですが、デリバティブの買いが弱いことから下値も限定的になりつつあります。オンチェーンでは引き続き長期投資家の売りが確認されており、上値が重い要因となっています。現物売りが一巡するまでは上値の重い相場が継続することが予想されますが、投機的な動きが少ないため、大きな下落は想定していません。1500万円台をしっかり維持できれば、調整局面を抜ければ相場の反転の動きも出てくるでしょう。








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