BTCは下に往って来いで底堅い推移 米政府機関閉鎖と利下げ期待で上値を試すか

30日のビットコイン(BTC)円は1702万円から取引が始まった。東京時間は1710万円近辺まで上昇すると失速し、前日の反動で終盤には1700万円を下回った。海外時間に入ると、金(ゴールド)に利食いが入るなか、BTCはドル建てで先週の戻り高値11万4000ドル(≒1689万円)を割り込むと下げ足を速め、1670万円まで下落した。その後は下げ止まると、まちまちな米経済指標を受けて1680万円絡みで揉み合ったが、米国時間終盤には米国株相場の上昇に連れて下げ幅を縮小した。ただ、節目の1700万円で上値を抑えられると、米国市場引け後にはやや水準を下げ、終値は1691万4825円となった。ドル建てでは11万4000ドルを終値ベースで維持した。


8月のJOLTs求人件数は市場予想を僅かに上回った一方、カンファレンスボード(CB)の消費者信頼感指数は下振れ、まちまちな結果となった。ただ、外為と米国債市場は米政府機関閉鎖を織り込みにいく動きとなるなか、米国株相場は堅調に推移しており、BTCも底堅い。政府機関の一部閉鎖は現時点で濃厚となっており、実現すれば政府職員の解雇によって労働市場にとって更なる逆風となるだろう。本日はADP雇用レポートと全米供給管理協会(ISM)の製造業PMIが控えており、景気の減速が示唆されれば、ドルと短期金利には一層の下押し圧力が掛かると指摘され、BTCは上値を試す展開となる可能性がある。11万6000ドル(≒1718万円)周辺には一目均衡表の雲上限が走っており、同水準の上抜けに成功すれば、ダブルボトムのネックラインとなる11万8000ドル(≒1748万円)を試す展開が視野に入る。



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bitbank Report 2025/10/01:BTCは下に往って来いで底堅い推移 米政府機関閉鎖と利下げ期待で上値を試すか