ビットコインは上に往って来い 米PCEに向け要人発言に注意

27日のビットコイン(BTC)対円相場は、19,000ドル(≒275万円)周辺から20,400ドル(≒295万円)周辺で上に往って来いを演じ、終値ベースではほぼ変わらずだった。週明けに278万円周辺を背にアセンディングトライアングルを形成した相場は、昨日東京時間にブレイクアウトし、ショートカバーを伴い20,000ドル水準(≒289万円)を回復した。一方、相場は上値目途として指摘した対ドル一目均衡表の基準線に僅かに届かず失速すると、セントルイス連銀のブラード総裁が世界的景気後退の可能性や継続的な利上げについて言及し、米株の下落に連れ安となる格好で上げ幅を掻き消した。


今週は、先週の連銀ウィークの「フォローアップ」と称したが、本日もタカ派的な姿勢を示してきたボスティック総裁とブラード総裁、そして米連邦準備理事会(FRB)議長のパウエル氏の発言が予定されており、やはりまだまだ一段落するには時期尚早だろう。特に金曜日には8月米個人消費支出(PCE)の発表も控えており、FRB関係者からは市場をワーストケースに備えさせる主旨の発言が想定される。こうしたPCEへの警戒感に加え、20,000ドル維持失敗の心理的影響から目先のBTCは軟調推移が見込まれる。ただ、30日限のBTCオプションでは18,000ドルストライクのプットが相応に積み上がっており、短期的には同水準での相場の底堅さが期待される。



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bitbank Report 2022/09/28:ビットコインは上に往って来い 米PCEに向け要人発言に注意