2021年のステーブルコイン時価総額が約400%上昇、個人投資家の利用が増加

2021年は多くの暗号資産(仮想通貨)が史上最高値を更新した年となったが、その一つの要因となったのがステーブルコインの大量発行だ。ステーブルコイン全体の総額は今年だけで388%上昇しており、大量の現金が市場に流入していることを示唆している。
ステーブルコインは法定通貨を裏付け資産として発行する仮想通貨でUSDT(テザー)やUSDC(USDコイン)などが多く使われている。2021年の始めは290億ドル程度だった時価総額は現在1400億ドルを超えている。
多くの論点が指摘されるステーブルコインだが、個人投資家は価格変動のリスクヘッジ手段としてステーブルコインを利用している。数ヶ月の間に30%〜50%の価格変動は当たり前の仮想通貨市場においてステーブルコインは必要不可欠な存在になりつつある。
また、ステーブルコイン建てのデリバティブ取引が主流になってきたことも利用者が増えている要因だとテザー社のPaolo Ardoino氏は語る。
米国を含めた海外取引所ではドル建てステーブルコインの利用が増えているが、日本では規制のハードルが高く浸透していない。多くのメディアで今後の規制が本格化すると騒がれる中、海外の個人投資家はステーブルコインの利用を増やしている現状がある。