加速する米企業の仮想通貨サービス導入 ビットコインは底入れか

20日のビットコイン(BTC)対円相場は92,337円(1.53%)高の6,115,036円と6日ぶりに反発。この日の暗号資産(仮想通貨)市場は、16日から続いた売りが一服した形で、主要アルトコインも反発し、イーサリアムは18,920円(8.09%)、XRPは8.561円(6.04%)、ビットコインキャッシュ(BCC)は6,083円(6.30%)とそれぞれ上昇した。
東京時間の20日のビットコインは、テクニカル的なポジション調整の売りが続き序盤から上値を重くし節目の600万円を割り込むも、対ドルで節目54,000ドル水準となる584万円周辺で支えられると、欧州時間にペイパル傘下の送金アプリベンモが仮想通貨売買サービスの開始を発表し反発し、シェアオフィス大手ウィーワークのBitPayを経由した仮想通貨決済導入も好感され、610万円を奪回した。米時間には、軟調な米主要3指数の下げにつられ590万円付近まで押すも、株の売りが一服するとアルトコイン相場の切り返しもあり今朝方には617万円まで戻している。

週末の下落以降、ビットコインは上値の重さを印象付ける値動きとなっているが、ボリンジャーバンドの-2σや、一目均衡表で最終防波堤となる雲(先行スパン1と2の間のエリア)を守っており、テクニカル的に重要なポイントでは底堅さもうかがえる。ハッシュレートも16日以前の水準まで戻せてはいないが底打ちの様相を呈しており、下落が見込まれる次の採掘難易度(ディフィカルティ)調整後には安定を取り戻すだろう。
また、仮想通貨投資会社のニューヨーク・デジタル・インベストメント・グループは、週末の相場急落後もビットコインを買い越していることを登録者へのメールで明らかにしており、機関投資家が安値でビットコインを拾う動きが健在であることがうかがえる。
今週中の60,000ドル(648万円)トライ予想はやや楽観が過ぎるかもしれないが、イーサリアムは急落後の短期レンジの上方ブレイクに成功しており、ビットコインが追随してもおかしくない状況と言え、対ドル2月高値の630万円周辺は現実的な目先の上値目途となろう。





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bitbank Report 2021/04/21:加速する米企業の仮想通貨サービス導入 ビットコインは底入れか