コインベース上場を無難に通過 イーサリアムはハードフォークで連日高値更新

15日の ビットコイン(BTC)対円相場は-6,691円(0.10%)安の6,868,021円とほぼ変わらず。一方、昨日はドル安円高の影響でビットコインの対ドルは小幅な上昇となっている。
前日のコインベース(COIN)のナスダック上場初日は、事実売りとCOINの下落に連れ安となりビットコインは700万円周辺から670万円周辺まで押したが、COINが参照レートの250ドルを上回り引けると、安心感からビットコインは対ドル3月高値水準から押し目買いが入り690万円まで戻した。一方、15日の東京市場のビットコインはイベント通過で手掛かりを探る展開となり、680万円から692万円のレンジで方向感に欠ける推移となった。欧州市場の序盤には、前日から好調だった主要アルトコインに売りが入り、ビットコインは東京市場のレンジを一時割り込むも、COINの早朝取引での反発やアルトコインの速やかな反発に支えられ下げ止まり、米市場の引けにかけてはアルト主導の上昇で東京時間のレンジ内に値を戻している。


14日東京市場での初の700万円到達以降、ビットコインの対円相場はやや軟調推移となっている一方、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCC)といった主要アルトコイン銘柄の相場は、コインベース上場後も上昇基調を保っている。中でも、昨日ハードフォークによるアップデート(ベルリン)を完了したイーサリアムは、4日連続で史上最高値を更新しており、今朝方には276,769円の高値を付けており、今月に入ってからの暗号資産(仮想通貨)市場での循環物色は、コインベース上場後も継続している。ビットコインは、こうした循環物色の中でアルトターンのサイクルに上値を抑えられているが、コインベース上場による事実売りが入るも、対ドル3月高値周辺では相場が支えられており、今週の目玉イベントを無難に通過した格好だ。
コインベースの上場とベルリンを通過したことで材料出尽くし感もあるが、米国の強いファンダメンタルズや主要3指数の最高値更新でリスクオンムードに相場は支えられると見込む。アルトコインの反動安には注意を要するが、60,000ドルや対ドル3月高値の652万円〜672万円エリアはサポートとして期待される。目先の上値目途は14日高値の705万円を見据える。





第3表:市場時価総額・出来高(¥)、主要銘柄市場占有 当日9時時点のデータ ※前営業日比 出所:CoinGecko.comより作成
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bitbank Report 2021/04/16:コインベース上場を無難に通過 イーサリアムはハードフォークで連日高値更新