米中首脳会談通過もBTCは復調失敗 米株の反動安で上値重い

30日のビットコイン(BTC)円は1685万7244円から取引が始まった。韓国で行われた米中首脳会談後は、両首脳から正式なコメントがなく解散に至ったことで、交渉決裂への懸念から相場は1655万円まで急落したが、トランプ氏からの「レアアース問題は解決した」との発表や、会談は「10点中12点だった」との発言もあり、東京時間終盤には1710万円を回復した。ただ、今回の会談では協定への署名が行われなかったこともあり、海外時間の相場は失速。米国株先物もこれを切っ掛けに利益確定売りが優勢になると、米国時間にはハイテク株主導の下げでBTCは東京時間の安値を割り込み、1641万円まで下落した。米国市場引け後には下げ止まり、終値は1672万4702円となった。


米中首脳会談では、中国のレアアース輸出制限の1年延期や、米国の対中フェンタニル関税の引き下げなどが決定した。今回は協定への署名こそなかったが、来年4月に両首脳がそれぞれの国を訪問することも決定され、概ね既定路線通りの関係改善が見込まれる結果となった。ただ、イベント通過で連日の米株高に反動が発生しており、BTCは復調に失敗した。それでも、相場は逆三尊の最初のショルダーのヒゲの価格帯を維持しており、ギリギリの水準で耐えている格好だ。米中関係の悪化を背景に10日の相場急落が起きていると考えれば、足元のBTCは売られ過ぎとも言え、本日こそは売りが一巡するだろう。ドル建てで11万ドル(≒1694万円)を回復できれば、来週も底堅い推移が期待できると見ている。



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bitbank Report 2025/10/31:米中首脳会談通過もBTCは復調失敗 米株の反動安で上値重い














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