BTC続伸で1700万円を回復 米政府機関閉鎖で雇用統計見送りの可能性?

29日のビットコイン(BTC)円は1676万9559円から取引が始まった。東京時間はやや弱含みに推移し、1670万円周辺まで下落。欧州勢参入後も方向感に欠ける展開が続き、小幅な揉み合いとなった。ただ、米政府機関の一部閉鎖へのリスクからドル安が進むなか、米ハイテク株は利下げ期待を背景に寄り付きから上昇し、BTCも連れて1700万円近辺まで一段高を演じた。その後は1700万円を背に揉み合う展開が続いたが、米国時間終盤からはジリ高に推移し、終値は1702万円と節目の水準を1週間ぶりに回復。ドル建てでは先週の戻り高値11万4000ドルを回復し、先週の下げ幅の殆どを解消した。


米労働省と商務省は昨日、政府機関の一部が閉鎖となった場合、10月3日に控える9月の雇用統計など一部の経済指標の発表を停止すると発表した。FRBの政策判断として重要な雇用統計の発表が見送られれば、民間の雇用関連指標の重要性が増す可能性が指摘され、今夜の8月のJOLTs求人件数の注目度は高い。政府機関の閉鎖そのものは土壇場で解決されることが殆どだが、第一次トランプ政権では閉鎖を複数回経験しており、予断を許さない。ただ、足元の米国株相場の復調を鑑みるに、懸念していたほどの混乱は起こらない可能性もありそうだ。チャート的には、BTCドルは先週の戻り高値をクリアしており、米労働市場の減速傾向が続けば、ダブルボトムのネックライン11万8000ドル(≒1755万円)を目指す展開となるだろう。



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bitbank Report 2025/09/30:BTC続伸で1700万円を回復 米政府機関閉鎖で雇用統計見送りの可能性?