弱々しく戻りを試すBTC 値固めか続伸か米雇用ベンチマーク改定に注目

8日のビットコイン(BTC)円は1649万6860円から取引が始まった。東京時間は週末の反発から一転し、1645万円絡みで揉み合いに終始したが、欧州時間に差し掛かるとドルや米金利の下落を眺めて1660万円まで戻した。米国時間序盤には、金利が一層低下するなか、米国株相場の上昇に連れて1667万円まで上昇。しかし、序盤の上昇後にナスダックが上げ渋ると、BTCは1660万円周辺まで水準を落とした。米国時間終盤からは材料難で1650万円から1660万円の間で揉み合いに転じ、終値は1653万円。ドル建てでは11万2000ドル(≒1649万円)を回復し、先週の米雇用統計後の下げ幅を縮小した。


BTCは雇用統計後の下落から緩やかに戻す展開となり、昨日はETFフローも改善し、ここまでは先月と同様の動きとなっている。しかし、米労働市場失速による景気後退懸念が燻るなか、米国株相場の戻りは鈍く、本日の米雇用ベンチマーク改定には引き続き注意したい。市場予想では直近3月までの12カ月間で81.8万人減が見込まれており、仮に結果が予想を下回れば、9月の大幅利下げ観測が強まる一方で景気後退懸念も加速すると指摘され、BTC相場には下押し圧力が掛かる可能性がある。ただ、雇用統計後の値動きと同様に、下げ一服後には金利の低下が相場の支えになると言え、BTC相場が大きく崩れる公算は低いとみており、値固めが続くだろう。



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bitbank Report 2025/09/09:弱々しく戻りを試すBTC 値固めか続伸か米雇用ベンチマーク改定に注目