BTCの1200万円突破は「ダマシ」 中東リスク再燃で上げ幅縮小

13日〜19日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比45万8994円(4.06%)高の1176万8994円と3週続伸した。
物別れに終わった前週末の米・イラン和平交渉から一変して、先週は協議再開への期待感からBTCは1150万円を回復すると、週央にかけては節目1200万円を試す展開が続いた。16日には、米・イランの停戦合意後も戦闘が続いていたイスラエルとレバノンも停戦合意に至り、米国とイランの和平交渉再開機運が高まると、翌17日には1200万円を回復した。さらにこの日はイランのアラグチ外相が停戦期間中のホルムズ海峡の完全開放を発表し、米国時間のBTCは上値を追う展開を繰り広げ、週間高値1238万7000円に浮上した。
一方、米国はイラン船舶のホルムズ海峡通航封鎖を解除せず、その後は1220万円台で揉み合いに転じると、イランが米国との再協議に同意しないことを表明。これを受けて、米国軍はホルムズ海峡を通航するイラン船舶の掌握を準備していると報じられ、18日のBTCは1200万円近辺まで水準を下げた。
19日には、トランプ米大統領が和平交渉の代表団をイスラマバードに送ると発表したものの、イランが米軍艦にドローン攻撃を行うなど、協議再開への期待感は後退し、今朝方には1170万円台まで下落した。

今週のBTC相場は、足元の地政学リスクの再燃を受け、やや弱含みでのスタートが想定される。特に、17日に3月高値(1212万8924円)を明確に上抜けたにもかかわらず、その後の反落で同水準を割り込んだことから、テクニカル的にはブレイクアウトがダマシとなったと言え、短期的な地合いの悪化には留意したい。
注目の米・イラン関係を巡っては、第2ラウンドの協議は週末に実現せず、19日時点でイランは再協議を拒否している。停戦期間も21日までとされており、期限後には再び軍事的緊張が高まるリスクが意識されやすいだろう。仮に協議再開に向けた具体的な動きが確認されなければ、地政学リスクの高まりを背景にリスクオフ圧力が強まりやすいとみられる。
尤も、中東情勢において再び対話再開に向けた動きが見られれば、センチメントの改善を通じてBTCの下値は支えられよう。
また、21日に予定されているウォーシュ氏の議会証言も注目材料ではあるが、その影響度は今後の中東情勢の展開に左右されやすいとみられる。すなわち、軍事的緊張が一段と高まる場合には市場の関心は地政学リスクに集中し、同氏の発言は相対的に材料視されにくい可能性がある。一方で、和平交渉再開に向けた進展が確認される局面では、同氏のスタンスが改めて意識されやすく、利下げ支持などハト派的な姿勢が示されれば、金融政策の緩和期待を通じてBTCの支援材料となる公算が大きい。
以上を踏まえると、今週も中東情勢の帰趨がBTC相場の方向感を主導する展開となりやすいだろう。足元ではブレイクアウトの失敗と地政学リスクの再燃を背景に、やや下方向へのバイアスが意識される局面と言えよう。他方、協議再開や停戦の枠組みに具体的な進展が見られる場合にはセンチメントの改善が見込まれ、再び3月高値の上抜けを試す展開も視野に入る。金融政策に関する材料は、こうした地合いの中でケースバイケースで市場に影響すると見ている。




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bitbank Report 2026/04/20:BTCの1200万円突破は「ダマシ」 中東リスク再燃で上げ幅縮小












