BTCは強含むも上昇一服感 トランプ減税法案の行方がカギとなるか

25日のビットコイン(BTC)円は1537万9000円から取引が始まった。イスラエルとイランの停戦が保たれる中、テクニカル的なセンチメントの改善も相場の追い風となり、東京時間のBTCは強含みに推移し、終盤には1550万円を回復。欧州時間にも買いが続く中、ドル円相場の上昇も支援となり、米国時間序盤には1573万円まで戻した。一方、これによりドル建てBTC相場が10万8000ドルにタッチすると、トランプ大統領による中東紛争の再開を危惧する発言を受け、上げ幅を縮小した。その後は、FRBの利下げ期待から底堅く推移するも、米国市場引け後からは売り優勢となり、終値は1554万1円となった。


中東の停戦が不安定ながらも保たれ、徐々に戻りを試したBTCだが、米国時間には上昇一服となった。ドル建てでは10万8000ドルにタッチしたが、下降チャネル上限が走る約10万9500ドル(≒1586万円)には届かず、やや力不足な印象もある。本日は米GDP成長率といった一連の四半期次データ確定値を控えているが、大幅な上昇が見込まれている5月の耐久財受注に注意したい。指標が強めに出れば、足元のFRBによる早期利下げ期待が巻き戻す可能性もある。他方、米上院共和党のジョン・スーン院内総務は、トランプ減税法案の上院採決を金曜日にも始められると話しており、独立記念日を控え休会となる来週までの法案可決に向けて動いている。実現すれば、ドル建て資産から逃避したマネーがBTCに流入し、相場を一層押し上げる可能性が指摘される。



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bitbank Report 2025/05/26:BTCは強含むも上昇一服感 トランプ減税法案の行方がカギとなるか