やっぱり折れたカナダとメキシコ リスクオフ巻き戻しでBTC急反発

3日のビットコイン(BTC)円は1523万1040円から取引が始まった。週末にカナダとメキシコがトランプ関税に対して報復する意向を示したことで、BTCはこの日の取引開始から売り優勢で1440万円まで急落。売り一巡後にはやや水準と戻し、欧州時間には1500万円にタッチする場面もあった。一方、米国時間には、メキシコが米国との国境警備強化を条件に関税適用を1カ月延期で合意したと伝わり、リスクオフの巻き戻しでBTCは1540万円周辺まで急反発。その後、カナダも米国との国境警備強化と薬物対策責任者任命を条件に関税適用を30日間延期で合意し、BTCは1580万円まで更に上昇した。終値は10万ドル水準となる1553万円を上回り、1578万8750円となった。


カナダとメキシコが米国と貿易戦争ができるか「疑問」と指摘したが、やはり双方とも折れる格好となった。トランプ氏は中国とも協議すると明かしており、進展には注視したい。他方、トランプ氏は今朝方、政府系ファンド設立の大統領令に署名した。署名に際して暗号資産(仮想通貨)への言及はなかったが、ファンド創設には親仮想通貨派のルトニック商務長官とべセント財務長官が起用され、投資戦略に仮想通貨が含まれる可能性が期待される。また、明日午前4時半にはトランプ政権のAI・仮想通貨責任者のデービッド・サックス氏が記者会見を開く予定となっており、新たな材料がでるか注目だ。本日のBTCは引き続きリスクオフの巻き戻しで底堅い推移が見込まれる。米国の仮想通貨政策に進展があれば、先週金曜日からの下げ幅を更に縮小するだろう。



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bitbank Report 2025/02/04:やっぱり折れたカナダとメキシコ リスクオフ巻き戻しでBTC急反発