デリバティブ市場ではまだ買われている状況、トレンド展開は想定しずらい状況

今週の値動き

- 今週のビットコインは11月17日の1457万円から取引が始まりました。今週も売りが強い相場となり安値を更新する動きとなりました。週始めから上値が重い展開となりましたが、1380万円台がサポートされる動きも見られました。サポートから一時的に反発する場面もあり、週の中盤は買い戻しの流れが来そうな雰囲気がありました。しかし木曜日にはサポートをあっさり割り込み、安値を掘る動きに逆戻りしました。明確な下落トレンドの動きとなっており、買いポジションはかなり不利な状況です。今年の最安である1200万円近辺を再度試す可能性も出てきました。下落方向への動きは止まる様子が見られず、来週以降も下落方向への動きに警戒です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、0.009%で推移しています。価格は下落している一方でFRはプラスを維持しています。まだ投機筋のロングポジションが継続していることを示唆しています。下落しているのにロングポジションが減っていないことは弱気の懸念材料と言えます。
2.ロング・ショート清算推移
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- 足元の相場で下落方向への動きが目立ち、ロングポジションで清算が目立っています。今週は月曜日と火曜日に9000万ドル台の清算がありました。ロングポジションの清算は多い一方、清算額は徐々に減少しており短期のハイレバのロングポジションの大半はすでに狩られたものと思われます。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は8%程度で推移しています。昨年12月には乖離率は15%を超えており、現在は買われる余地がまだあると考えられます。価格が下がった際は買い支えがあるものと考えられます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は月曜日と火曜日の価格下落時に大きく下落しており、現物が買われた可能性があります。今週は安値圏で買い戻しの動きも見られ、徐々に現物買いが行われているようです。
2.含み益アドレス割合
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- 同指標は、ビットコインアドレスで含み益が出ている割合を示したものとなります。現在は80%を下回り始めています。ここ2年間の最低水準で推移しています。相場の反転があるとすれば、ちょうどいいポジション調整と言えます。一方、これ以上に下がる場合は、本格的な下落トレンド入りも見えてくるため注意が必要です。
まとめ
- 今週のビットコインも安値を掘る展開となり、4週連続の陰線がほぼ確定しています。デリバティブ市場ではまだ買われている状態にあり、総悲観とはなっていません。明確な下落トレンドが反転する際は、デリバティブ市場でも売りの割合が増加する傾向があり、トレンドの反転はまだ想定しづらい状況です。取引所保有BTCの推移をみると、ある程度の現物買いも入っていると考えられますが、まだトレンドが反転するほどの需給の変化はないようです。来週以降も上値が重い展開が予想され、短期的に反発があった際は売り場となるでしょう。









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