BTCは200日線で失速 中東リスクとインフレ懸念で調整警戒

11日〜17日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比54万6192円(4.25%)安の1232万0001円と反落した。
米国でインフレ再燃懸念が台頭したことで、先週前半のBTC円は1280万円台から1240万円周辺まで水準を落とすも、14日にクラリティ法案が米上院銀行委員会を通過したことで、一時1290万円を回復し、節目の1300万円に肉薄した。
しかし、インフレ懸念により米国債利回りが上昇するなか、15日の米国市場では株価が大幅安を記録し、BTCも連れ安となり、上げ幅を吐き出した。
週末も週明けのリスクオフを先取りする形で相場は再び1240万円近辺まで下落。また、トランプ米大統領が今週にもイランに対する軍事作戦再開を議論する可能性が報じられるなか、今朝方には原油価格が急騰し、BTCは1240万円を明確に割り込んだ。

今週のBTC相場は、調整色を強める展開に留意したい。
先週のBTC相場は、対円・対ドル共に長期トレンドの分岐点として強く意識される200日移動平均線に接近したものの、明確な上抜けには至らなかった。先週は米中首脳会談への期待感や、クラリティ法案の進展などが支援材料となったが、相場のトレンド転換を決定づけるほどのインパクトには欠けていたと言える。
加えて、週末にかけては中東情勢を巡る緊張感が再び高まっている。米・イラン関係では和平交渉の進展が見られないなか、上述の通り、トランプ氏が今週にも軍事作戦再開を議論する可能性が報じられており、原油価格は急騰。市場ではインフレ再燃への警戒感が一段と強まっている。
実際、FF金利先物市場ではインフレ再燃がFRBの金融政策スタンスに影響を与える可能性が徐々に織り込まれ始めており、年内利下げ観測はほぼ消滅した。足元では、来年1月にも利上げ再開の可能性が意識され始めており、リスク資産全般には逆風となりやすい地合いと言えよう。
テクニカル面でも、BTCドルは200日移動平均線で上値を抑えられた後、25日移動平均線や一目均衡表の基準線を割り込んでおり、短期的には調整圧力が強まりやすい形状となっている。200日移動平均線はやはり強力なレジスタンスとして機能しており、上抜けには相応に強い材料が必要となろう。
また、先週も指摘の通り、AI関連を中心とした米株市場の楽観ムードも、短期的な過熱感が意識され始めている。仮に米株市場が調整色を強める場合には、BTCも押し目を探る展開となる可能性がある点には留意したい。
総じて、今週はマクロ環境と中東情勢の悪化懸念を背景に、BTCはやや下方向へのバイアスがかかりやすい局面と言えよう。特に、中東情勢を巡って軍事衝突が再開する場合には、相場が下げ幅を拡大する可能性もある。目先の下値目途としては、一目均衡表の雲上限が位置する7万ドル台中盤(≒1192万円)が意識されやすいか。




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bitbank Report 2026/05/18:BTCは200日線で失速 中東リスクとインフレ懸念で調整警戒













