BTC週次分析|BTCは短期地合い改善も上値は重い、ETFフローと長期投資家動向を注視

今週の値動き

- 今週のビットコインは1280万円台後半で取引を開始しましたが、上値は重く、1290万円台前半から半ばにかけて戻り売りが入りやすい展開となりました。週半ばにかけては売り圧力が強まり、一時1240万円台後半まで下落しました。これは今週の安値圏であり、14EMAを明確に下回る場面も見られたことから、短期的には弱含みの時間帯があったと言えます。
- 木曜日の米国時間には強い買い戻しが入り、価格は一気に14EMAを上抜け、再び1290万円台のレジスタンス付近まで上昇しました。この上昇により、週半ばまでの下落基調はいったん修正され、短期的な地合いは改善しています。一方で、上昇後もレジスタンスを明確に突破するには至っておらず、足元では1280万円台前半までやや押し戻される動きとなっています。
- 本稿執筆時点では14EMAを上回って推移しており、短期的な下値不安はやや後退しています。ただし、上値では12,900,000円台前半から12,950,000円付近が引き続き意識されており、この水準を明確に上抜けられるかが目先の焦点です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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- BTC価格は3月末から上昇基調を維持しており、足元では1,280万円台を上回る水準で推移しています。一方で、無期限先物のファンディングレートは、4月中旬以降にマイナス圏で推移する時間帯が目立っています。
- 価格上昇に伴ってファンディングレートが急速にプラス圏へ拡大する場合、市場のロング偏重が進み、短期的な過熱感に注意が必要になります。一方で、価格が高値圏を維持しながらファンディングレートが中立から小幅マイナス圏で推移する場合、上昇に対する過度な楽観は抑えられており、相場の需給は比較的健全と考えられます。
2.先物取引価格乖離率

- 3月中旬や4月上旬には、乖離率が一時的に3%近辺まで上昇しており、先物市場で強気方向の期待がやや高まっていた局面が確認できます。しかし、その後は乖離率が低下し、4月中旬から下旬にかけては2%を下回る場面も見られました。足元では再び2%台前半まで回復しているものの、急激な上昇や極端なプレミアム拡大は見られません。
- この点から、現在の先物市場は強気姿勢を維持しつつも、過度にレバレッジを伴った楽観には傾いていないと考えられます。
米国現物ETF動向

- 米国現物ビットコインETFのネットフローを見ると、4月以降は大きな資金流入が複数回確認され、BTC価格の上昇を支える要因になったと考えられます。特に4月中旬から5月初旬にかけての流入は、相場の上昇局面と整合的です。一方で、5月前半には流出も確認されており、ETF需要が一方向に強まり続けているわけではありません。今後は、ETFフローが再び安定的な流入基調を維持できるかが焦点です。
- 総合的には、現在の相場は「ETFを中心とした現物需要が価格を下支えする一方、短期的には流入鈍化や利益確定に注意が必要な局面」と整理できます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有BTC

- 3月中旬以降、取引所保有BTCが大きく減少しており、現物市場の供給が引き締まりやすい環境にあったことが読み取れます。この間、BTC価格は上昇基調を維持しており、現物需給の改善が相場を支えた可能性があります。一方で、5月上旬以降は取引所残高がやや増加しており、短期的には利益確定売りへの警戒も必要です。
2.長期投資家ポジション変化

- BTCが高値圏で推移する一方、長期投資家のポジション変化は足元で低下しており、長期保有者による蓄積ペースがやや鈍化していることが読み取れます。これまで確認したETFフローや取引所残高の減少は相場の支援材料ですが、長期投資家の動きにはやや慎重な兆候も見られます。
- 総合的には、現在の相場は「現物需要や取引所残高の減少に支えられながらも、高値圏では長期投資家の利益確定が出やすくなっている局面」と整理できます。価格上昇の持続性を判断するうえでは、今後この指標が再び上向くか、それとも低下基調を続けるかが重要です。
まとめ
- 今週のBTC/JPYは、週半ばにかけて下値を試す場面があったものの、木曜日の米国時間に強い買い戻しが入り、短期的な地合いは改善しました。足元では14EMAを上回って推移しており、下値不安はやや後退しています。一方で、1290万円台前半から1295万円付近の上値抵抗は依然として意識されており、この水準を明確に突破できるかが目先の焦点です。
- デリバティブ市場では、ファンディングレートが中立から小幅マイナス圏で推移する時間帯が目立ち、先物価格の乖離率も過度なプレミアム拡大には至っていません。価格が高値圏を維持する中でも、レバレッジを伴った過度な楽観は限定的であり、需給面では比較的落ち着いた状態が続いていると考えられます。
- 米国現物ETFでは4月以降の資金流入が相場を下支えしてきたものの、5月前半には流出も確認されており、需要が一方向に強まり続けているわけではありません。また、取引所保有BTCは3月中旬以降の減少基調が相場の支援材料となった一方、足元ではやや増加しており、短期的な利益確定売りには注意が必要です。長期投資家の蓄積ペースにも鈍化の兆しが見られるため、高値圏では慎重な姿勢も意識されます。
- 総合すると、現在のBTC相場は、現物需要や取引所残高の減少に支えられつつも、上値では利益確定売りが出やすい局面にあります。今後は、1290万円台後半を明確に上抜けられるかに加え、ETFフローの再拡大、取引所残高の再低下、長期投資家のポジション変化が再び上向くかが、上昇基調の持続性を判断するうえで重要な材料となります。











