ビットコイン週次レポート:価格はレンジ高値を目指す動き、先物も徐々に買われ始め変化が見られる
今週の値動き
- 今週のビットコインは、3月14日月曜日時点で454万円で推移していた。週明けは一時的に売られ443万円まで下落する場面があったが、売りは続かず反発している。週中の値動きは、買いが先行する形になり価格が上昇している。16日には1時間足で5%ほど上昇し490万円にタッチした。先週の高値付近に近づいたことで売りが殺到する展開に発展したが、その後の押し目買いで価格は高値圏まで戻している。金曜日現在は、1日の移動平均線である24EMAを下回り、売りがやや優勢な相場で推移している。

先物年次乖離率(3ヶ月)
- 先物年次乖離率は、3ヶ月先の先物取引と現物価格の乖離を年率換算したものだ。この指標は、昨年の11月から下落傾向にあり相場の過熱感が取れてきたことを表している。
- 現在の乖離率は、3.8%を記録している。先週から1%ほど上昇しており、先物が買われていることがわかる。今週は現物価格が上昇しているため、先物では強い買いが入ったようだ。先週は昨年7月以来の低値2.8%を記録しており、過熱感はない状態だった。上昇トレンドが発生すると乖離率は上昇し始める傾向があり、今週は反転の兆しがあり今後も注視したい指標だ。

ロング・ショート清算
- 今週は価格が急上昇した場面があったため先物市場でショート側の清算が目立った。16日にビットコインが465万円から490万円まで急騰した際に470万ドルの大きなショート清算が入った。2時間の間に6%ほど変動したため、清算が多く発生した。
- 急騰後に価格は全戻しているが、ロング清算の方は92万ドルに留まった。ショートの清算が比較的多かったのは、ここ最近のビットコイン相場は、上値が重い展開が続いていたため下落目線のショートが多く積まれていたことを示している。

未決済建玉
- 未決済建玉は、決済されずに残っているポジションの合計を表す。USDTなどを含めたキャッシュを証拠金にするキャッシューマージンは、今年に入りほぼ横ばい推移だ。現在は18.1万ドルで推移しているが、足元では3月7日以降に上昇傾向が見られる。
- ビットコインを証拠金にするBTCマージンは、2月半ば頃から増加している。現在は12.6BTCを記録しているが、今週13日にはここ3ヶ月の高値となる13.8万まで上昇した。キャッシュマージン、BTCマージン共に足元では増加傾向にある。

先物資金調達率
- 先物資金調達率は、ロングとショートのポジション比率によって決められる。ロングが多いとポジティブに振れ、ショートが多いとネガティブに振れる。今週は価格が上昇したこともありロングポジションが増え、現在の資金調達率は0.005%で推移している。
- ここ数ヶ月間は価格がレンジで推移していたこともあり、価格が上昇するとロングが増え、価格が下落するとショートが増える状況が続いていた。先物市場の投機筋は方向感を決めきれていない様子だ。今週も価格の上昇と共に資金調達率は上昇しており、再度上値が重い展開になるか注目だ。

まとめ
- ビットコインの価格は相変わらずレンジ内で推移が続いているが、値動きは安値を切り上げておりレンジの上抜けを狙う展開だ。先週よりも底堅い値動きとなり、3週連続の陽線が濃厚だ。
- 3ヶ月先の先物が買われ未決済建玉数も徐々に増えており、先物市場では変化の兆しが見られる。これらの指標が続伸するようであれば、新たな資金が流入していること意味し価格を押し上げる要因となるだろう。










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