ビットコインWeekly Review:今週は上値が重い展開に、本日はショートに大きな清算も発生
今週のビットコインの値動き

- 今週のビットコインは、週足が確定する直前の月曜日の朝方に上昇している。週の前半は、先週からの上昇の流れが継続し高値を目指す展開となった。しかし590万円付近から上値が重くなり利益確定の売りが頻出した。
- 週の後半からは高値を切り下げる展開に発展した。570万円まで下落した後、一時は横ばい推移となったが、再度570万円を割り込むと下落が加速した。日足では水曜日と木曜日に連続陰線を記録し、本日も下落して取引され3日連続の陰線となる可能性がある。今週は非常に弱い値動きが繰り返された。
今週のデリバティブ市場
1.資金調達率

- 資金調達率は足元で上昇傾向がみられ、無期限先物取引でロングポジションが増加していることがわかる。価格が570万円の上位で揉み合う中、資金超多率は0.007%まで上昇した。ここ3ヶ月間で最も高い数値となっている。
- 1月からのレンジ内で推移していた520万円近辺では、資金調達率が-0.002%を記録しているが、レンジを上抜けた今週はプラスで安定している。ロングが増えている様子が伺えるが、ヒストリカルでみると現在の値は決して高い水準とは言えず、これからさらにロングが増えてもおかしくはない。強い上昇トレンド中は、資金調達率が0.02%を超えることもある。
2.先物価格年次乖離率(3ヶ月)

- 今週は先物価格の乖離率が5%を超えてきた。価格の上昇と共に先週から乖離が上振れしており、先物が買われている。ここ2週間で2%ほど上昇しているが、1月からの水準を見る限り現在はまだ低水準だと言える。
- 上昇トレンドが発生すると先物価格の乖離率も上昇する傾向があり、今後さらに上昇していくのか注視したいところだ。上昇トレンドが進むと乖離率は10%を超えることも珍しくなく、上昇余地は残されている。
3.未決済建玉

- USDTなどを裏付けにするキャッシュマージンの未決済建玉は順調に伸びている。今週は19.7万ドルを記録し過去最高値となった。キャッシュマージンの伸びは、デリバティブ市場へ資金が流入していることを示唆している。
- キャッシュマージンとは対照的にBTCマージンは減少している。今週は11.1万BTCまで下落し、データ上では過去最低値圏だ。ここ最近はビットコインが取引所から引き出される傾向が強くなっており、デリバティブ取引所でも同様の傾向がみられる。
4.ポジション清算

- 今週は価格の下落が大きい相場となり、ロング側の清算が目立った。今朝の下落時には2200万ドルを超えるロングの清算が入り、3月21日以来の高い額を記録した。3月31日にも1690万ドルのロングの清算があり、買い手には不利な1週間だった。
- 先週大きな清算があったショートには、今週は大きな清算が入らなかった。結果として、先週、大量のショートが狩られたことが影響し今週の値動きに下落余地ができた。
まとめ
- ビットコインの今週の値動きはここ数週間とは異なり弱い値動きとなった。これまで4週連続で上昇していた反動で売りが重なった。上昇トレンドが継続するなら、今週の下落が押し目となり来週は強い動きが戻ってくるだろう。
- デリバティブ市場では、徐々にロングが増えているものの、これまで通り強い過熱感はない。未決済建玉では資金流入の兆候も見られ強気筋に有利なデータも出ている。今週はロング側に大きな清算が出ており、来週以降の上値が軽くなることも想定される。










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