ロングポジションの清算で相場が調整局面を迎える、取引所保有BTCはさらに減少
今週の値動き
- 今週のビットコインは11月25日の1453万円から取引が始まりました。今週は週始めから売られる展開となり、上値が重い相場となりました。火曜日には1390万円台まで下落し、一時1400万円を割り込みました。一方、1400万円から買い戻しが入り、反発する動きとなりました。戻り高値は1472万円となり、この価格を週末に超えることができるか注目です。現在の価格は24時間移動平均線(24EMA)を上回り強気の値動きとなっています。今週は週始めに下落する動きとなりましたが、後半に入り底堅さを取り戻す相場となりました。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、2週間前に0.08%を超え過熱感がありましたが、現在は0.02%程度で推移しています。上昇トレンド中としては、まだ過熱感が薄い状態と言えます。一方、相場の盛り上がりも一段落したことを示唆しています。
2.ロング・ショート清算推移
- 今週は価格の下落が目立ったため、ロングポジションの清算が多く発生しました。週末の1500万円台では下落は小幅に止まりましたが、ロングの清算は2000万ドルを超えを記録しました。高値圏ではハイレバのロングポジションが多く積まれていたことを示唆しています。週が開けても1000万ドルの清算が2回ほどあり、多くのロングポジションが狩られました。ここ数週間は強い上昇トレンドが継続していたため、ロングポジションの増加が今週の相場の上値を抑える結果となりました。
3.3ヶ月先の先物取引
- 上記は3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率を表したものとなります。先週は乖離率が15.5%を記録する動きもありましたが、今週は価格が下落したため14%まで下落しました。現在は相場が安値から反発したため、14.5%程度で推移しています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は今週も減少しています。取引所からは継続的に現物が引き出されており、市場で取引されるビットコインは枯渇しています。この指標が減少している限りは相場は底堅く推移すると予想されます。
まとめ
- 今週のビットコインは週始めに売られる動きとなりましたが、1400万円近辺から買い戻しが入り反発しました。今後も価格の下落が押し目となる相場が増えてくると予想されます。デリバティブ市場ではロングポジションの清算が相次ぎ、ポジションの調整が進みました。3か月先の先物乖離率は依然として今年の前半に記録した水準までは戻っておらず、再度デリバティブ市場が盛り上がる余地はあると言えます。オンチェーンでは現物ビットコインの供給が枯渇しており、買い手が相場を動かしやすい状況が続いています。今週は小幅に相場が調整したものの、上昇トレンド中という大局に変化はなく来週も底堅い動きが予想されます。