今週のビットコインは冴えない相場となったが、反転に期待ができるデータも出てきた
今週の値動き
- 今週のビットコインは8月26日の925万円から取引が始まりました。先週は週後半に買われ900万円台を回復しましたが、今週は週始めから上値が重い展開となり売りが優勢となりました。水曜日に急落が発生し850万円近辺まで下落しました。一方、850万円からは底堅い動きとなり、昨日は一時880万円台まで回復。現在は再度売られ今週の安値近辺で推移していますが、下げ渋りを見せています。現在の価格は24時間移動平均線を下回り、値動きは弱い状態でまだ下げる可能性があります。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でマイナスで推移しています。880万円近辺まで価格が上昇した際は、プラスに転じる動きも見られました。ここ最近の動きとしては、860万円まで相場が下落した際はFRがマイナスに転じる傾向があり、トレーダーがリスクオフに動きやすいと考えられます。安値近辺では相場が底堅く推移する要因となっていると考えられます。
2.ロング・ショート清算推移
- 今週は下落する場面が多かったため、ロング側で1000万ドルの清算が複数回発生しました。ここ最近の相場は徐々にボラティリティが減少し、大きめの清算が発生すると反転する動きが見られます。今後も1000万ドルを超える清算が発生した際は、反発ポイントとして意識されやすいでしょう。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で下落傾向となっています。ここ2週間の安値圏で推移し、買いポジションの解消が続き、投機的なポジションの比率が後退しています。今年は同指標が8%以下に転じると相場が買われる傾向にあり、今後の動きに期待が持てる動きとなっています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は減少傾向が続き、今週も大きく下落する動きが見られました。安値圏で取引所から現物が流出しており、大口が買い集めている可能性が示唆されています。取引所保有BTCが減少すると、アクティブに取引される現物が枯渇し、相場が底堅く推移する傾向があります。
2.マイナーネットポジション
- 同指標は、マイナーが保有する現物の増減を表したものとなります。マイナーのネットポジションは足元で上昇傾向にあり、市場の最大の売り手であるマイナーの手元には現物が積まれ始めています。今週はマイニング難易度も小幅に上昇しており、マイナーの懐事情は良好であることが示唆されています。マイナーからの売り物が減少すれば、相場の売り圧力も低下することが期待されます。
まとめ
- 今週のビットコインは先週までの底堅さが反転し、底値を探る展開となりました。週足では3週連続の陽線を記録していましたが、4週ぶりにマイナスとなる可能性が高い状態です。デリバティブでは投機的なロングポジションが解消され、相場の急落リスクが低下しています。オンチェーンデータでは売り圧力の低下が見られ、今後の相場が底堅くすることが示唆されています。今週の相場は冴えない動きとなりましたが、相場の反転に期待が持てるデータも出ています。