今後のボラティリティが上昇する可能性が高い、900万円を境に大きく動くか
今週の値動き
- 今週のビットコインは8月19日の892万円から取引が始まりました。今週は週始めから底堅い動きとなり900万円近辺まで上昇しました。一方、先週からのレジスタンスだった900万円近辺では買いが続かず反落しました。水曜日には850万円台まで下落しました。週後半に入ると再度買い戻しが入り、底堅い相場に移行しました。金曜日に入っても価格は24時間移動平均線(24EMA)を上回っており、上値を目指しています。足元では買いが強い状況となっていますが、900万円を超えられるかが今後の相場鍵となるでしょう。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。先週は大きくマイナスとなることもありましたが、今週は値動きが底堅くなってきたため、ロングポジションの比率が僅かに上がっています。一方、FRは0.0025%程度となっており大きな偏りは見られない状態です。
2.3ヶ月先の先物価格乖離
- 今週は相場が底堅い一方、先物価格乖離は低下傾向にあります。先物市場では、相場がそこまで上昇しないと見込んでいることを示唆しています。2週間前までは10%近辺で推移する場面もありましたが、足元では8%近くまで低下しています。投機的にロングポジションを持つ投資家は減っているようです。
3.未決済建玉
- 未決済建玉はデリバティブ市場でポジションが建てられている量を示しています。同指標は上昇傾向にあり、多くのポジションが積まれています。ポジションが多く建てられている時は相場のボラティリティが上昇する傾向があるため、今後の動きに警戒する必要があります。現在は価格は900万円近辺のレジスタンスに近づいており、大きく反落する可能性もあり注目の価格帯となっています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は足元でここ数週間は下落傾向にありましたが、今週は横ばいとなっています。増加に転じている訳ではありませんが、下落幅が縮小していることには注視すべきでしょう。来週以降も下落傾向が継続するなら相場が底堅く推移することが予想されます。
2.マイナーネットポジション
- 同指標は、マイナーのアドレスの増減を表したものとなります。マイナーのアドレスは順調に現物BTCが積まれていることが示されています。同指標は長期的な相場のトレンドと連動し、プラスで推移している時期に上昇トレンドが発生する傾向が見られます。こちらの指標からは強気なシグナルが出ています。
まとめ
- 今週のビットコインは900万円のレジスタンスから反落する動きもありましたが、週後半には相場が持ち直しました。デリバティブデータでは未決済建玉が増加していることから今後ボラティリティが大きくなることが予想されます。FRや先物価格乖離を見る限りは、レジスタンスを上抜けする可能性は十分ありますが、反落した際には注意が必要です。オンチェーンデータでも強気寄りのシグナルが出ており、来週にかけて900万円のレジスタンスを超えることに期待したいところです。