今週もオンチェーンでは売り圧力が確認される、価格は一気に900万円割れ
今週の値動き
- 今週のビットコインは7月1日の1010万円から取引が始まりました。月曜日は底堅い動きとなり、小幅に上昇して取引を終えました。しかし火曜日から売りが強くなり、下落トレンドが再開しました。火曜日から3日連続でマイナスとなり、本日もすでに4%強の下落を記録しています。現在は880万円近辺で取引されています。1時間足は移動平均線から大きく乖離しています。短期的には売られ過ぎとなっていますが、長期で明確に下落トレンドが発生しており、再度移動平均線付近まで上昇した際は売られることが予想されます。来週以降も上値の重い展開が想定されるチャートとなっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。今週は価格が下落していますが、まだロングポジションの水準は高いことを示しています。一方、足元でプラス幅は縮小しており、徐々にショートポジションも増加しています。このままFRがプラスで推移した場合は、ロングポジションの清算を伴って価格の下落が大きくなるリスクがあります。
2.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で縮小傾向にあります。先週は10%を超える水準で推移していましたが、現在は8%近辺で推移しています。長期的なロングポジションが解消され、徐々に価格上昇の見込みが低下しています。投機的なロングポジションは減っているものの、まだまだ長期では価格の上昇を織り込んだ先物価格となっています。
3.ロング・ショート清算推移
- 今週の先物市場の清算では、ロングポジションで大きな清算があり、1時間足で4300万ドルの清算が発生しました。1時間足の清算額としては約3ヶ月ぶりの高さとなりました。短期的なロングポジションが多く狩られたため、短期的な反発ポイントが近い可能性があります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は足元で上昇傾向にあります。ユーザーが換金するために取引所へ現物を送金しているものと見られます。6月中旬から取引所への送金が増加しており、足元の上値が重い要因になっていると考えられます。同指標が反転するまでは下落トレンドが続く可能性があります。
2.マイナーネットポジション
- 同指標は、マイナーアドレスのBTCの増減を表しています。足元ではマイナーのアドレスから現物が多く流出していることが示されています。ハッシュレートも下がっており、マイナーの懐事情は悪化していると考えられます。一部のマイナーは取引所を通じて現物を売っていると考えられ、相場の売り圧力となっています。
まとめ
- 今週のビットコインは月曜日以降は売り一辺倒の相場となりました。本日は900万円を割り込む動きとなり、週次の下落率は約13%となっています。デリバティブ市場ではまだロングポジションに残りがあることが確認されており、下落方向への動きが大きくなる可能性を示唆しています。オンチェーンでは先週に引き続き、高い売り需要が示され、軟調な相場の要因となっています。現在の相場では強い下落トレンドが発生しており、来週以降も底値を探る展開が予想されます。