今週は現物主導で1000万円突破か、来週以降の上昇トレンドの発生に期待
今週の値動き
- 今週のビットコインは5月13日の960万円から取引が始まりました。これまで6週連続の陰線を記録していましたが、今週は底堅い動きになりました。週始めから買われる動きが強く、週を通じて安値を切り上げる相場となりました。火曜日には一時1000万円手前で利確売りに押されるも、水曜日に約3週間ぶりに日足終値が1000万円を突破しました。現在も1時間足が24時間移動平均線を上回って推移しています。今週は反転上昇が色濃く出た相場展開でした。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。一方、今週の価格上昇時には一時マイナスに転じる場面もあるなど、不安定な状態です。現在も0.01%以下で推移しており、大きくロングポジションに偏っている訳ではありません。
2.ロング・ショート清算
- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、価格は上昇している一方、ロング側の清算が多くありました。相場の押し目にハイレバの投機ポジションが狩られました。今週1時間足でロングポジションの清算が最大で1300万ドルだったのに対し、ショートポジションは600万ドルでした。
3.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で10%を超えてきています。今月始めには6%台まで下落する場面もありましたが、現在は中長期の投機が買いポジションを増やしているものと考えられます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は今週久々に大きく下落しました。4月後半はユーザーの売り傾向が強く、同指標は上昇していました。一方、今週は14日に急落し、取引所から現物を引き出す動きが加速しました。今年の最低値を記録しており、市場で取引される現物が枯渇する動きとなりました。
まとめ
- 今週のビットコインは久々に強い相場が戻ってきました。このまま価格が移動平均線の上位を維持できれば、週末も底堅い動きが予想されます。デリバティブ市場では大きなショートポジションの清算がなく、現物主導で相場が上昇したことを示しています。それを裏付けるように取引所BTCも低下しました。ここ数週間は調整相場となっていましたが、今週の現物の買われ方は新たな上昇トレンド発生のきっかけになる可能性を示しています。来週以降の上昇相場を期待させるデータが示されました。