今週の値動き
- 今週のビットコインは5月6日の984万円から取引が始まりました。先週後半は日本ではGWでしたが、相場が上昇し、買いが強い状況で週明けとなりました。月曜日は週末の強い流れが継続し、一時1000万円を突破する動きがありました。一方、1000万円近辺からは上値が重くなり、戻りが発生してしまいました。週中は上値が重い展開となり、徐々に安値を切り下げる動きとなりました。月曜日から3日連続でマイナスとなる相場展開でしたが、木曜日には950万円近辺から買い戻しが入り、反発しました。足元では1時間足が24時間移動平均線（24EMA）を上回っています。足元では再度上昇する流れとなっていますが、1000万円を超えられるか否かが来週以降の相場にも大きな影響を及ぼすでしょう。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの資金調達率（FR）は、足元で不安定な状態で推移しています。先週価格が900万円近辺で推移していた際にFRはマイナスで推移していましたが、価格の下落が止まった今週はプラスで推移するようになっています。FRは0.007%程度で推移しており、大きくプラスに偏っているわけではありません。短期的にはデリバティブポジションに偏りがなく、相場のトレンドが出ずらい状況を示唆しています。
2.ロング・ショート清算
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- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、値動きが小幅に止まったため、大きな清算はありませんでした。先週までは1000万ドルを超える清算もありましたが、今週はトレーダーのポジションを狩るような動きはなく、無難な相場であったことがわかります。
3.先物価格乖離（3ヶ月）
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- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で10%近辺で推移しています。先週は一時5%程度まで低下する場面もあり、多くの先物買いポジションが解除されました。3月の最も高かった時には乖離率が30%を記録していましたが、現在は投機的なポジションがかなり減少しました。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は、先週まで上昇傾向にありました。一時的に取引所で現物を売却する動きが増え、相場を押し下げました。一方、今週後半に入ると同指標は徐々に下落し始めています。今後も取引所保有BTCの減少が継続すると、相場の反転上昇のきっかけになる可能性があります。
まとめ
- 今週のビットコインは1000万円を超える動きもありましたが、週中に売られたため、週次ではほぼ横ばい推移となりました。デリバティブ市場でも相場に大きな動きがないため、目立った変化は見られませんでした。オンチェーンデータの取引所保有BTCが足元で下落し始めたことで、相場が上向く兆しが見られました。現在の相場はまだ調整局面にあり、来週以降も不安定な値動きが予想されます。1000万円を超えてくるような動きがあれば、上昇トレンドの芽も出てくるでしょう。
この記事の著者
マーケット・アナリスト
真田 雅幸
米国の大学で経済学を専攻しお金の流れについて興味を持つ。在学中にビットコインに興味を持ち、bitbankのメディアで寄稿を行う。2015年頃からビットコインのトレードを始め、デリバティブ情報も分析しながらトレードを行う。
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