非常に底堅い相場となった1週間だが高値圏では利確売り需要の増加も
今週の値動き
- 今週のビットコインは3月25日の1015万円から取引が始まりました。相場は週始めから買われる展開となり、先週まで上値が重かった相場が一変しました。価格は先週の高値1020万円台を抜けると上昇が加速し1070万円台まで上昇しました。一方、現在はこの1070万円台がレジスタンスとなっています。今週の半ばには一時1040万円近辺まで下落し、今週の上昇幅を縮小させる動きがありました。週後半に入ると相場は再度底堅さを取り戻し上値を追う展開となりました。現在は1070万円で取引され、1時間足は24時間移動平均線(24EMA)近辺で推移しています。今週は全体的に底堅い動きが多く、足元では高値を追う展開となっています。1070万円台を更新できるかが来週以降の注目ポイントとなります。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの資金調達率(FR)は、足元で上昇傾向にあります。先週、相場が強く押した際は0.02%を下回った水準となっていましたが、今週価格が上昇していることもあり、FRも上昇しています。高値圏でロングポジションが積まれているkとおを示唆しています。ロングポジションに偏りすぎると価格の上値を抑える可能性があります。
2.ロング・ショート清算
- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、3月27日にショートポジションの清算が約1000万ドルの清算がありました。これまでの相場と比べると清算の額は小幅にとどまりました。相場の値動きは徐々に落ち着いてきており、精算額も減少傾向にあります。
3.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は今週再度上昇しています。こちらもファンディングレート同様に相場が高値を試すと同時にロングポジションが積まれています。足元の高値を更新することを予想するトレーダーが多くいます。現在は3ヶ月先の先物価格が22%ほど上乖離している状態です。
今週のオンチェーン
1.利益確定送金量
- 上記の指標は、利益が出ているアドレスからのドルベースの送金量を表しています。今週はデイリーで10億ドルを超えるビットコインの送金が増えています。足元では価格が対円の1000万円を超えた水準で増加する傾向があり、高値圏では長期的に保有してきた投資家が利益を確定する動きがあります。2月後半から同指標は急激に上昇しており、高値圏での相場の上値の重しとなっています。
まとめ
- 今週のビットコイン相場は底堅い展開となり、現在も高値圏で推移しています。値動きだけを見れば高値を更新する可能性が高いでしょう。一方、高値圏では投機筋のロングポジションの増加も確認されており、短期的な利益確定売りも予想されます。またオンチェーンでは長期投資家のビットコインの送金量が増えていることにも注目です。年初までは見られなかったオンチェーンの動きが足元では出てきています。相場自体は強いものの利益を確定する需要も多く、高値を大きく伸ばすにはさらなる買い需要が必要となるでしょう。