Bitcoin Weekly Review: 含み益割合は79%を記録、価格は底堅い推移も割安感は薄れつつある
今週の値動き

- 今週のビットコインは7月10日の429万円から取引が始まりました。週始めは上値が重い展開となり、価格は一時439万円まで上昇する場面がありましたが、買いは続かず反落しました。先週から上値を切り下げる形となりました。水曜日には価格が一段安となり今週の安値を更新しました。一方、価格は420万円からサポートされ、買い戻しが入りました。現在は24時間移動平均線(24EMA)を上回り、今週の始値近辺まで上昇しています。週後半にかけて底堅い動きが戻ってきました。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- ビットコインの無期限先物取引の資金調達率(FR)はプラス圏で安定して推移しています。ロングポジションを保有するトレーダーの比率が多いことを示しています。対ドルでは今週、年初来高値を更新するなど強気の動きが見られるため、買いポジションが今後も増やされることが予想されます。0.01%以下のFRであれば、買い需要が強ければ高値を追っていく展開も想定されますが、0.01%を超えてくると上値が重くなる要因となるでしょう。FRが大きく上昇した際には反落する動きに注意が必要です。
2.ロング・ショート清算

- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、昨日の価格上昇時に1000万ドルを超える水準のショートポジションの清算が発生しました。約3週間ぶりの高い清算水準となりました。ここ最近の相場では高い清算となりましたが、ヒストリカルで見るとまだまだ大きな清算があることが予想され、今後も価格の上昇時にはショートポジションの清算を巻き込んだ、更なる価格の上昇が期待されます。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は、足元で拡大傾向にあります。現在は5.8%で推移しており、今年の最高値圏で推移しています。現在の水準は約1年半ぶりの水準となっています。こちらもFR同様にロングポジションの比率が高いことを示唆しています。現在の相場は底堅く推移している一方、デリバティブ市場では徐々に買いが増えており、相場がもう一段上昇するには新規層からの資金流入が鍵となるでしょう。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落傾向にあり、ユーザーが取引所から現物を引き出す動きが見られます。取引所保有BTCの下落はユーザーからの売り圧力の減少を示唆しており、最近の相場の底堅さに寄与しました。一方、足元で下落幅が落ち着きつつあり、横ばい推移となっています。このまま横ばい推移が続くようなら、これまでのような強い上昇トレンドが継続することが難しくなるでしょう。
2.含み益アドレス割合

- ビットコインアドレスで含み益が出ている割合の推移は、現在、今年の最高値圏で推移しており、79%を記録しています。ヒストリカルでは75%の水準を超えてくると利益を確定する売りが出やすい相場となります。価格の上昇と共に割安感は薄れつつあります。
まとめ
- 今週の値動きは前半に弱い値動きとなりましたが、週後半に420万円から買い戻され底堅さも見られました。デリバティブ市場では引き続きロングポジションが高い状態が維持されており、多くのトレーダーがすでに買っていることが示されています。オンチェーンデータでは、取引所保有BTCが横ばい推移となり今後の動きにも注目です。今週は対ドルのビットコインが年初来高値3万1800ドルを記録し、底堅い動きも見られチャートは強気に傾いていますが、含み益アドレスの推移を見る限り、割安感はなくなりつつあり過度な価格の上昇期待は禁物でしょう。今後の価格上昇には、新規層からの資金を引き出す買い材料が必要となりそうです。










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